​「チャタレイ夫人の恋人」と南欧の太陽から紐解く、大人の恋愛論

​日常の中で「ちゃんとしなきゃ」「完璧でいなきゃ」と、知らず知らずのうちに心をすり減らしていませんか?

​仕事、家事、育児、そしてパートナーシップ。「正しさ」や「役割」に縛られて疲れてしまったとき、

ほんの少し脱力できるヒントが、名作「チャタレイ夫人の恋人」の中に隠されています。

​・イギリスの「冷たい知性」と、イタリアの「生きている身体」

​物語の舞台は、冷たくて機械化された20世紀初頭のイギリスの炭鉱町。

​主人公コニーの夫クリフォードは、知性も社会的地位もある人物ですが、その感情や感覚はどこか冷え切っています。

​頭で考えた「正しさ」や「世間体」ばかりを優先して、自分の本当の気持ちや身体の声を置き去りにしてしまう。

​これって、現代を生きる私たちの姿にも少し重なる部分があります。

​作中でコニーが「生きていく実感」を取り戻すきっかけとなったのは、屋敷の敷地内にある自然豊かな森で生きる男性・メラーズとの愛でした。

​さらに物語の終盤、コニーは自身の生き方をしっかりと見つめ直すため、イギリスを離れてイタリアのベネチアへと旅立ちます。

​そこに広がっていたのは、陰鬱な英国の空とは対照的な、眩しい太陽と陽気でたくましい南欧の人々の姿でした。

​実は、著者のD.H.ロレンス自身もイギリスの冷えた工業社会を嫌い、イタリアのフィレンツェなどでこの小説を書き上げました。

​南欧の太陽や風土は、彼にとっても「抑圧からの解放」と「生命力」そのものだったのです。

​・惹きつけるのは「完璧な役割」ではなく「素直な自分」

​物語の中で、コニーが真の愛を育んでいくプロセスは、「チャタレイ夫人」という社会的ステータスや「完璧な妻」という役割を脱ぎ捨てていくプロセスでもありました。

​・頭で考える「こうあるべき」よりも、自分の心と身体が感じる「心地よさ」

​南欧の文化に息づく恋愛観や人生観は、驚くほどシンプルです。

​「美味しいものを食べて、太陽を浴びて、大切な人を愛おしむ」

​誰かに評価されるための「完璧な自分」を目指して頑張るのを少しお休みして、

​南欧の太陽の下にいるような「自分の感覚に素直な状態」でいること。

​それこそが、自分自身を慈しみ、他者とも良い関係を結ぶための土台になります。

​✩今日からできる「南欧的マインド」の取り入れ方

​・「〜すべき」を「〜したい」に変えてみる

​「こうしなければ」と心がギスギスしたときは、心の中に南欧の明るい陽光を思い浮かべてみてください。

​「まあ、今日もお天気がいいし、美味しいお茶でも飲んで笑っておこう」と思える心の余白が、日々の表情を柔らかくしてくれます。

​・自分の五感を大切にする

​疲れたら素直に休む。美味しいものをしっかり味わう。肌触りのいい服を着る。

​頭(思考)ばかり使うのをやめて、自分の身体の声に耳を傾けてあげることが、最高のセルフケアになります。

​「正しさ」や「完璧さ」で自分を縛るのを少しお休みにしてみませんか?

​あなたの心の中に、あたたかな南欧の風が吹き抜けますように。

「​あとがき」

​​実は、スペイン留学中に日本とスペインの「言葉の文化の違い」にハッとした体験があるんです。

​日本語って、ふとしたときに「〜しなくっちゃ!(have to)」という言葉をよく使いませんか?

​「宿題やらなくっちゃ」
​「早く帰らなくっちゃ」
​「あの店の限定ケーキ、食べに行かなくっちゃ!」

​楽しみにしているはずのケーキですら、気づけば「〜しなきゃ」と義務みたいになっちゃうこと、ありますよね(笑)。

​でも、南欧の人たちはこの「〜しなくっちゃ」という表現を頻繁には使いません。

代わりに溢れているのは、「〜したい!(want to)」という素直な気持ち。

​自分の「好き」や「心地いい」という欲求に、とってもストレートなんです。

​もし今、「何だか毎日忙しくて心が疲れちゃったな」と感じているなら、今日から少しだけ言葉の使い方を変えてみませんか?

​「〜しなくっちゃ」を脱ぎ捨てて、「〜したい」という自分の本音を大切にしてあげる。

​それだけで心がフッと軽くなって、南欧の太陽みたいなワクワクした自由さを取り戻せるはずですよ。


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