中3の秋、大学進学を辞めて「世界の農家」を目指した僕の選択(創作短編)

​「本気で言ってるのか?」
​中3の秋。進路指導室の空気は凍りついていた。

担任が突き返してきた「進路希望調査票」には、周りが目指す進学校ではなく、公立農業高校の名前が書かれていた。

​周りは「いい高校、いい大学、いい会社」というレールを疑いもなく走っている。でも、僕の頭の中にあったのは、まったく別の未来だった。

​「これからは土に触れる、世界と話せるが強い時代になる」

​あきれる大人たちを背に、僕の選択が始まった。

​農業高校での3年間は、土と英語漬けの日々だった。

昼は畑で実習を受け、夜はひたすらスマホに向かって英会話のプラクティス。

「農家を目指すのに英語?」と周囲から笑われても、僕の視線はその先の未来を見据えていた。

​高校を卒業すると、僕は地元を離れ、ギリギリ「市」の要件を満たすような、とある遠くの地方都市へ飛び込んだ。

見知らぬ土地の農業法人に就職し、土にまみれて働く中で、地域の課題が痛いほど見えてきた。高齢化、後継者不足、古い商習慣。

​この小さな街の農業を守り、発展させるには「仕組み」を変える政治と経済の知識が不可欠だと確信した僕は、通信制大学に入学し、夜間に政治と経済を本気で学び始めた。

​昼はトラクターに乗り、夜は通信の教科書を開く。

二十代前半でこの街で結婚し、賑やかな家庭にも恵まれた。

気がつけば小さな我が家には、4人の子供たちの笑い声が響いていた。

​幼い子をあやしながら、深夜にレポートを書く日々。

同時に、SNSを開けば世界中の同世代の若手政治家と英語で意見を交わせる時代だ。

「人口の少ない地方農業をどう変えるか」を毎晩のように議論した。

現場の汗、大学で学ぶ理論、そして世界の視点。僕の中で点と点が繋がり始めていた。

市議立候補の解禁年齢である25歳を迎えた春。

僕は作業着のまま、無所属で市議会議員選挙に立候補した。

​「他所から来た若い奴に何ができる」
​最初は冷ややかな目で見られた。

しかし、人口規模が小さく、顔の見える関係が強いこの街だからこそ、泥臭く地域貢献に汗を流す僕の姿はすぐに伝わった。

若者や農家の圧倒的な支持を集め、最年少での初当選を果たした。

​市議として実績を重ねた後、僕は最年少市長を目指して首長選に挑んだ。掲げた公約は3つ。

・​AIやドローンを駆使した「スマート農業の推進」
・​地元産品を直接海外へ売り込む「地元産業の国際化」
・​次世代を育てる公立の「市立バイリンガル校の設置」

​「夢物語だ」と叩かれた。けれど、現場の苦しみも、世界で何が起きているかも知っている僕には、それが明確な勝算のある未来だった。

​そして市長となった僕は、市役所の執務室でカメラに向かって英語でスピーチをしている。

​「私たちの街の美味しい農産物と、豊かな自然へようこそ」

​自ら英語で発信する名物市長として話題になり、小さな街に海外からのインバウンド富裕層や投資家が訪れるようになった。

先日開催した「国際農業サミット」には、世界各国から農業のリーダーが集まり、この街が世界の注目を浴びた。

​新設された市立バイリンガル校では、僕の子供たちや街の子供たちが, 海外からの訪問者と堂々と英語で意見を交わしている。

​「あの時、勇気を出してこの街に来て良かったね」
​隣で妻が笑う。

泥のついた作業着を脱ぎ、スーツに着替えて世界と渡り合う。中3の秋、周囲の反対を押し切って選んだ道は、間違いじゃなかった。

​レールを外れるのは怖い。でも、自分の意思で選んだ道なら、どこだって未来に繋がっている。

「あとがき」

もし、来世があって日本に生まれたら、こんな人生を送りたい。

と考えて創作短編作品にしてみました。

課題は農高で彼女を作らないこと、ソシャゲーに、はまらないこと。

・農高は共学だから彼女ができてしまうと英会話スキルが上達しない

・ソシャゲーは時間ドロボーである

あとは両親ですが農高進学の時点で

勝手にしなさい

と放任してくれるはず

ちなみに子供達は英語オンリーで育てる。

ママが日本語担当でノープロブレムでしょう。

でも、もし市長になれなかったら?

知名度の高さで起業して地方創生業にシフト。

あるいは院で農業経営学を極めて学術分野に進出。

小6で人生プランの大枠がチラホラ見えていたのに今世では寄り道。

むろん思わぬ冒険もできて良いのですが、来世はもっと着実に進みたいなと。

なので来世のことは今世からプラニングしておくとアドバンテージに。

はい、私は常に数十年先を見据えて生きていくタイプのようです。

もし来世なんてなかったら?Nothing to loseですよね~

では、また〜


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