第3回:シャルロッテ・ブロンテ「ジェーン・エア」(ジェーン)
「作品概要」
孤児として育った女性が家庭教師となり自立と愛を勝ち取る物語。逆境に負けない強い主人公の生き様を描く。
「自分のキャリアや収入を諦めたくないけれど、1人で生きていくのは寂しい」
「お守り代わりの結婚ではなく、対等なパートナーがほしい」
といった想いや感情はいつの時代でも不変です。
「登場人物」
主人公ジェーンは、美人でも資産家でもない「家庭教師(今で言う専門職のワーキングウーマン)」です。
彼女の前に現れるのは、強引で気難しいけれど魂の結びつきを感じるロチェスター氏と、
容姿端麗で真面目だけれど結婚を「義務」と捉える従兄のシン・ジョンです。
裕福な男性からのプロポーズであっても、経済的な隷属や心の伴わない「形だけの結婚」になるならば、
冷静沈着に自分の本心を見つめ直す主人公の圧倒的な芯の強さを原作(翻訳含む)で確かめてみてください。
「原作からの引用」
"I am no bird; and no net ensnares me; I am a free human being with an independent will."
(私は鳥ではない。どんな網も私を捕らえることはできない。私は独立した意志を持つ自由な人間だ。)
"I care for myself. The more solitary, the more friendless, the more unsustained I am, the more I will respect myself."
(私は自分を大切にする。孤独で、友もなく、支えがない時ほど、私は自分を尊重する。)
"Do you think, because I am poor, obscure, plain, and little, I am soulless and heartless?"
(私が貧しく、無名で、不美人で、小柄だからといって、魂も心もないと思っているのですか?)
自分らしさを失ったり、引き立て役になる恋なんて必要ありません。
ジェーンのように、まずは自分が凛と自立(精神的にも)しているからこそ、対等で本当に心地いい極上の愛が手に入るのでしょう。
「パートナーシップにおいて、みなさんが、これだけは絶対に譲れない!という条件は何ですか?」
「まとめ」
他人に依存せず自立した強い意志を持つことで本物の愛が手に入りやすくなる。
(You should believe in yourself.)
語彙&表現
ensnare (動)〜を罠にかける、捕らえる
independent (形)独立した、自立した
independence (名)独立、自立
will (名)意志、決意
solitary (形)孤独な、単独の
solitude (名)孤独、独りでお手軽にいること
friendless (形)友人のいない、孤独な
unsustained (形)支えのない、援助のない
sustain (動)〜を支える、維持する
respect (動)〜を尊重する、尊敬する
obscure (形)無名の、世に知られていない
plain (形)不美人な、地味な、飾り気のない
soulless (形)魂のない、冷酷な
heartless (形)無情な、冷淡な
「あとがき」
ブロンテ姉妹の名作は「嵐が丘」の方が有名ですよね?
欧米のトップ大学では、「クラシック文学作品100選」
みたいなリストが必ずあるのですが、
常識だとか教養だとかのベースになっているようです。
読書が苦手でも漫画版で読んでおくと将来役立つ可能性があるのかなと。
大学の先輩に
「そういうクラシック作品は小中学校、遅くとも高校時代までに読んでおかないと」
と言われたことがあります。
でも大人なってから読んでも遅くないと思います。
むしろ大人でないと読み解けない作品も少なくないはず。
それと子供時代に読んでいた作品を大人になって読み返すと全く異なる印象が得られて新鮮なことも。
アンデルセン、宮沢賢治、グリムなどの童話も大人こそ読んで欲しい名作です。
ちなみに世界三大ファンタジーのひとつ、「ゲド戦記」ですが
スペイン語訳で最終巻を読む予定。
言語が違うと印象がガラッと変る面白さも楽しめるので。
ということで、また〜
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