本音を話すと涙が出る。通常、涙は敬遠される。泣くのは弱い。泣くのは悪い。泣くのはダメだ。強くなれと言われる。涙を出すのはイケナイと思わされる。だが、魂の常態は泣きたがっている。心は夜空。涙は心の流れ星。涙が出るほど願いは叶う。本音を出すと涙が出る。本物に触れると涙が出る。涙を出さないように生きるのではなく、涙が出るほど願いは叶うと思った方が、素敵だ。

 

東京在住の女性N様から「今日は誕生日だから、坂爪さんに会いたい」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方である。なぜ会いたいと思ったのか尋ねたら、N様は「面白いから」と言った。何を面白いと思ったのですかと尋ねたら「毎朝記事から勇気をもらっている。未婚の女は売れ残ったんじゃなくて勝ち残ったんだとか、自分はこのままでもいいんだって背中を押される」と言いながら泣いた。泣きながら「本音を話すと涙が出る」と言った。嘘をつきながら生きるのは辛い。上っ面な生き方をやめたくて連絡したのだと言った。

 

N様は「絶対泣かされると思ってハンカチを持って来ました」と言って笑った。私は「泣かされるって言いたくなる気持ちはわかるけど、泣かされるだと被害者になるから、泣きに来たって言った方がいいよ」と言った。甘えるのが苦手とか、頼るのが苦手だと言う人ほど、実際は甘えまくっていたり、実際は頼りまくっていたりするものだ。泣かされたんじゃなくて、涙を取りに来たのだ。私に連絡をした自分の勇気を讃えよう。自分の本当に触れたから、涙が出たのだと思う。涙は心の流れ星。涙が出ることを悪いことだとかイケナイことだと思わない方がいい。涙を抑えるのではなく、涙が出るほど願いは叶うと思った方がいい。

 

N様は言った。結局、人のせいにしていたのだと思う。本当は人といるのが好きなのに、周囲に合わせてしまうから、結局疲れて友達の輪を抜けてしまう。本音を出せないことを「みんなそこまで聞いてくれないから」「本音を出せる空気にしてくれなかったから」と思っていたけれど、自分から勇気を出して言えばいいだけなのだと思った。小さな頃、ちびまるこちゃんを見ながら「ああはなるまい」と思った。ああなったら終わりだと思っていたけれど、去年、さくらももこ展に行った時に「なんでこうなれなかったんだろう」と思った。一人で生きると思っていたけど、一人でなんか生きたくない。なんでも話せる友達が欲しい。そう言って、N様は号泣した。号泣しながら「涙が出るってことは、本当だからだ。涙が出るかどうかを基準にすればいいんだ」と、閃きを得た。

 

みんな違ってみんな面白い。言われたことができないとか、言われたことをやらないとか、自然。大自然。言われたことをやらないから、人間は面白いのだ。ちゃんばらみたいなものだと思う。自分は自分を出す。相手も自分を出す。ちゃんばらの火花がユーモアとなって、生きる活力になる。N様から「坂爪さんはモテるでしょう?」と言われた。モテているのではない。揉めているのだ。ちゃんばらをしながら、あらゆる女性と揉めに揉めている姿が、モテているように見えるだけだ。外から見たら、喫茶店で涙を流す姿は揉めているように見えるだろう。だが、内面ではとんでもない変化がうねりを上げて、気づきの嵐が巻き起こる。人と関わることは、怖いことではない。この世の中でもっとも楽しいことの一つだと思う。涙が出るのは、本音を出したから。本当に触れたから。涙は心の流れ星。涙が出るほど願いは叶う。

 

 

 

 

 

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心が枯れるとき
坂爪圭吾で充電する。
今日はそんな夜。
 
 
みんなが癒されて
しあわせになれますように
 
私のことや
私の発信で
ショックを受けたり
悲しんだり
怒ったり
 
 
ごめんね。
 
 
今日でこの話題は
おしまい。
 
 
おやすみ。