「96さんなに焦ってんですか?」

そんな事を随分と年下のバイトから言われても自分自身で焦っているという感覚なんてわかるものなのだろうか?

ただでさえ要領が悪くて溺れるように生きてるってゆうのにさ。

ただ、僕はイライラすると爪を噛むクセがあって確かに指はボロボロになってるんだけど。

今日も僕は狭い通路の店内をシャカリキに走り回っている。


先週末。


僕の異動先は決まり。その施設のオープン日も4月と決まっているのにいつからそこで仕事をするのかはまだ決まっていない。

そのくせ、僕の代わりの人材が店に来る日取りは着々と進められていて週末の晴れた日に代わりの人はやってきて店長と談笑なんかしちゃってんだ。

僕はボインの客に気をとられたフリをしたんだけど、なんだかんだで人を見るときって胸を見るような気がするよねって今なんの話をしてたんだっけ?

そうそうアレだ。

代わりの人は来たってのに、僕の予定は未定なわけで。

なんか1人取り残されたような気がする最中、

店長が「店頭を卒業シーズンに向けて作り変えてくれ」なんていうから、

僕はその日徹夜をして売り場を変えることに決めたんだ。




朝。



まぁ、


最終的になんか売り場は全体的にモコモコと仕上がり。とてつもなく残念な出来になった。


どうやら僕はやっぱり焦っていたようで。

計画やら構想がチグハグで。

朝焼けの浮かぶ空の下、顔は油でテカテカになりながら僕は意識が朦朧としてて。大抵の人はこの時間は眠りについてて。どっかのカップルは夜明けのコーヒーなんかを酌み交わし、お前なんかは不安で夜眠れなくてエロビデオなんか見て・・・

上手に泳げない魚の方が僕は好きで。


なんか泣きたくなったんだ。


けどなんか泣けなかったんだけど、

それから数時間後に出勤して来た店長に残念な感じになった売り場のことで散々こき下ろされて三十路間近にして泣かされたんだけどね。


そうそう。

勢いでどうにかなる素晴らしい時期は過ぎた。

素晴らしかったか?

なんて思うと、そうでもなかったんじゃねーかって思えるけれど。

それはそれでこれはこれなんだろう。

なんにしても情けなくてもみみちくってもね。それでも人生は止めない限り続くってこと。


今日も僕は狭い通路の店内をシャカリキに走り回っている。


溺れそうになっても、もがくようになんかを掻き分けているときが一番愉快だったりするんだぜ。


君にはまだわからないかもしれないけれど。



http://www.youtube.com/watch?v=4XOxhYg4xUg



関係ないけど、Scott Weilandが最近たまらなく良い。

「96DA君はこれから何に落ちて何を登るんだろうね?」



休憩時間。



会社のお偉いさんとバッタリ会ってそう言われたんだ。




知っているか?


バカ広いモールの中の従業員用の休憩室には四季がみえないんだ。


同じような白い小奇麗なテーブルが幾つも並び、自意識の強そうな店員
達が競うように大声を張り上げて喋っている。


僕はそれから背中を向ける格好で窓際のテーブルで外を眺めても見えるのは立体の駐車場だけなんだぜ。





二階は名前もわからないようなアパレルとでたらめにオシャレなテナントが軒を連ねる。


個性の強い原色が鎌首をもたげた大蛇のように君を待ち受けているのかもしれない。


まぁ、欲望の数だけ店があって。


夢を着替える現代人は欲望も様々で。


それは1年もすれば飽きてはまた買い換えるようなそれこそ流行の服みたいで。


あー、今あんたはどこで何してるか知らないけれど。


「好きなようにやれよ」


としかいつだって僕には言えなくってね。


それは結局、僕もこれっていうやりたいものはない現代人でね。


続けてきたことって人との繋がりだけで。


でもそれだけでもさ、なんだ。


ウソっぱちでも、後付けでもね、それを通せば立派な証にも誇りにもなるってーこと。


例えば君がこれをみてるようなそんなよくわかんない繋がりだけど。


それが僕がこの何年かでわかったことだ。




1日の時間が足りないくらいに仕事は忙しい。


毎日巡るように人が入れ替わっていく。


足りない分だけ駆け回ってるんだ。


季節感のない廊下を全力で駆け抜けて階段を走り降りて従業員入り口を飛び出して駐輪所でバイクに跨って発進する。


三十路を間近にしてこんなに走りまわるなんて想像していただろうか?



昼飯を買いに近くの飯屋に向かう途中。


絵にかいたような新入園生がまっさらな制服を着て。桜の並樹を抜け真っ白なスーツのお母さんの手を引いて横断歩道を”ピキーン”と手を伸ばして渡っている・・・


「その手と足で君も何に落ちて何を登るんだろうね?」


それは結局いくつになっても変わらない事でね。


僕らはいつもなにかに晒されないと生きていけないってことなのかもしれない。


そのループを巻き込んで、四季を巡ればいいじゃないか。



またどっかの季節に君達に会えるのを楽しみにしている。



http://www.youtube.com/watch?v=DLlOxxfWXxw&feature=channel

立ち上げも残すところ1週間とちょい。

店長もやっと合流しましたが・・・


俄然、年下でした・・・( ̄ー ̄;


えーと、ちょっとチャライ感じです。


前の店長とタイプが真逆です。


前の店長がかなり厳しい人だったらしく・・・

それこそヘルプで来てくれた人達にその人の下で働いていたことを話すと・・・


時に握手。

時に包容。

時にもらい泣き・・・


と、一体これまでどれだけ過酷な環境にいたんだろうか・・・( ̄ー ̄;


と思うようなリアクションを皆がしてくれます。


しかし、そんな厳しい環境にいたお陰で・・・


週末本部のお偉いさんが居る中でも・・・



料理のおかず本のコーナーに「今夜のおかず」的なエロ雑誌を置いたり・・・

レジ前のペコちゃんのスカートを捲り上げるハラスメント的なことをしたりで・・・


続・遊べる本屋で遊んでます

そのあまりの自由という名の天然さに、一目置かれるどころか・・・完全にブラックリストに載ったと思われますが・・・


どの店長候補よりも目立っていたというか、浮いてました・・・。


昨日の午後には仕事をしてるとバイトの子にメールが入り・・・


「キムがミサイル放ちよった・・・( ̄ー ̄;」


と、ええ感じ風の写真と詩を書く人こと、『きむ』の手帳を陳列しながら言っていた。


そんな中でも誰も作業を止めずに黙々と店を作ってたんだよ。




雨が降ろうが槍が降ろうがミサイルが飛ぼうが巨大ロボットが来ようとも。


まぁーなんだ。


好きな事をやめちゃーいけないってことだよ。
続・遊べる本屋で遊んでます