だいぶ以前のことですが、弘前市のNという醤油屋さんの仕事を
したことがあります。
たいした仕事ではありませんでしたが、初めて行った弘前は
なかなかいいところでした。
新鍛冶の郷土料理屋めいた店に入ったところ、畳の上におばあさんが
テレビで野球を見ながら、寝そべっていました。
「あらま、お客さんきちゃったあ」といいながら、熱燗の酒と漬物を
我々の前におくと、また悠然とテレビを見始めました。
これには、少々あきれましたが、かまわれないので、ゆっくり話ができました。
囲炉裏の上には、鉄のカギがあり、お湯がわいていました。
3人で呑んで、あまり安くなかったですが。
翌朝、青森までクライアントがクルマで送ってくれました。
その車中での話。「青森と弘前は、どちらが好きか」と運転しながら、
聴くのです。少し考えて、それは弘前でしょう。と答えますと、
機嫌よく青森までおくってくれました。「ねぶた」の掛け声も青森と
弘前では違うそうで、弘前の方が正統派であるとのことでした。
弘前城の下に、文学館があり高木恭造の肉声を聞くことができました。
純正津軽言葉でしたので、意味はつかめませんでしたが、
なかなか趣きがありました。
もういちど、訪れたい街ですね。