オリンピック後、またまた判で捺したように始まった、

「韓国に負けた」
「中国に負けた」


と、メダル数評論。



それ自体は、まあ日本チームへの応援の一端とも言え、仕方ないと言えば仕方ない。



その次に出てくる論争が、これまた判で捺したように

「スポーツに注ぎ込まれる予算額の各国との違い」

である。





いや、これ自体は大変ありがたい。




かの石原東京都知事などの、「金(メダル)じゃね~んだろ」と言い放つアンポンタンに比べれば、
はるかに現状認識に長けている。


(あの方の能力や学力は知らないが、少なくとも社会的には「頭が悪い」としか言いようがない。)






一般の方にも、こういう報道を通して、
いかに選手たち(特にマイナースポーツ。冬季競技はほとんどが該当)が、
恵まれない環境で奮闘し、栄光に向かって奮闘しているかが知れれるのならば。



そういう環境でいながらも、メダルを逃せばどーのこーの、と言われる…


派遣費に税金が使われているの、何の。






話が若干、逸れたが、
問題なのは、スポーツに割り振られた予算金額の問題だけではなく、「使い方」。



スポーツに関連する強化費と表面的に言われているのは20数億円だが、
スポーツ全体に関連する予算は何倍もあるようだ。


だがそれが、あまり意味のない、いわゆる「箱物」に使われたりしている現状も多々あるらしい。
(意味があれば、いいんだけどね)





こういう五輪のような大きな大会が終わると、
そんなことも取り上げて、大きく声を上げる。

マスコミも。




でも、そんな事は以前から言われて来た事で、
オリンピックの度に出てくる話。





今回も、オリンピックの結果を受けてかどうか知らないが、
JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長が

「通年で使える冬季競技の強化施設が必要だ」


と述べたらしい。





冬季競技用の施設整備を=JOC会長〔五輪〕

3月2日21時26分配信 時事通信
 日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は2日、バンクーバー五輪で銀メダル3個、銅メダル2個を獲得した日本選手団の成績に関し「一丸となって頑張ってくれた。惜しいものもあったが、ベストを尽くしたと思う」と評価した。
 ただし、日本に金メダルはなく、同じアジアの韓国は金6を含むメダル14個、中国も金5など11個を獲得。両国に水をあけられた。これを踏まえ竹田会長は、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)を有効活用できる多くの夏季五輪競技に比べ、冬季競技は施設の整備が不十分だと指摘。「年間を通じて冬季競技を強化できる施設を整えることが課題」と語った。



施設があればどうにかなる、というものではないにしろ、
こういう見解が、それなりの立場の人から出てくるのは歓迎すべきことではある。



だが、これが何年もつのか???



半年も経てば忘れ去られ、
次のオリンピックが来て、
同じような結果になり、また同じ報道がなさfれ…





の繰り返し…?





では、意味が無い。



他にも問題は山積。



企業のサポートのみに頼る強化体制で良いのか?
企業サポートに依存するとして、その企業に対しての対応は現状で良いのか?
指導して来たコーチらが、本番では選手と離れた場にしか居られない現状は真っ当なのか?

などなど。




熱しやすく、冷めやすい国民性、と言ってしまえばそれまでだが。




「スポーツ省やスポーツ庁をつくるべき」

という意見もあるが、
私は従来は反対だったが

(どうせ、お上の天下りの温床になっておしまいだと思ってたから)、


多少は問題があっても、そういうものがあれば、
やはり縦割り行政に少しは風穴が開けられるかも…?



と、考えを変え始めている。




現状が「問題」ならば、まずは「現状」をとりあえず変えてみる勇気が必要かも知れない。




「この食うや食わずの不景気な時に、スポーツに予算を注ぎ込むなんて…」


という意見もあろうが、


やはり、スポーツの力は、とてつもなく大きい。



これほど多くの国民が関心を寄せ、熱狂し、
メディア的には視聴率も獲得し…


そんな現象が、他にあるだろうか?



いま、いや、永遠に、
国民に必要なのは

「元気」


である。



「元気」の「気」とは、目に見えないエネルギーの総称である。



やる気、根気、負けん気、殺気、本気、その気、電気、磁気、…




目に見えないエネルギーが、スポーツには満ちている。