久しぶりのフィットネスクラブ関連ネタ。





世の不景気を反映し、フィットネスクラブ業界はほとんどが業績後退気味。


出店数が増えていれば、その分は多少増収にはなっているものの、
既存店を総合すると、実態はかなり厳しい数字と言わざるを得ない。



原因は、要するに

「新規会員が獲れない」

「退会数が増えている」

と、至って単純。



そもそもフィットネスクラブに通う会費などというのは、
一般家庭にとっては必ずしも「生活必需品」とは言えない。


通わなくても、死にゃ~しない。



世間は軒並み給料カット、ボーナスカット。
生活を「事業仕分け」しなければならない状況の中、
真っ先に削られる経費である。



よって、フィットネス業界の景気は後退…




となるのは、当然かも知れない。





だが…





どの業界にも勝ち組は存在する。


外食産業が不振、といっても「餃子の王将」は絶好調。

衣類も売れない、といっても「ユニクロ」には長蛇の列。




…などなど、必ずしも低価格だけで生き残っているわけでもない。





最近のフィットネスクラブを注視してみると、
この半年くらいで感じるのは…




確かに不景気の影響は大きいのは事実だが、


「当たり前にやるべきことが、されていない」



としか思えない現状があちらこちらに存在する。





私からすると、なぜ基本的なことをやらないのか、
不思議で仕方ない。



それは、「実に些細なこと」である。




そういう「基本」を大切にせず、

「入会が増えない」「退会者が多い」

と言ってても、仕方ない。





その「些細なこと」が、特にコストが掛かるような事ではない。



私自身が、この10年言い続けていることなのであるが…



ま、あたしごときが言っても、ね…





ただ言える事は、

「現場を。よ~く見る」

こと。




この、「よ~く見る」ってのが、意外に出来ない。




「よ~く見る」と、大抵は「現場」に答えがある。





お客様目線で見たら見えてくるのだが、
この「お客様目線」ってのが、これまた難しい。




フィットネスクラブには、実は様々な方が来ている。


「運動・トレーニングが好きでたまらない方」

「運動なんて嫌いだが、身体の不調で必要に迫られて仕方なく…」

「運動よりもコミュニケーションを求めて」

「コミュニケーションを心の中で求めているが、自分から積極的にはなれない人」

「やることも無く暇で、何もスケジュールが無いのが嫌なので行く場所を作りたくて」



…、とまあそれぞれで、
その上、ざっくり分けた上記の方々も、
それがまた微妙に複雑に異なったり、複合化していたり、
まさに10人十色。



フィットネスクラブで働くスタッフは、
まずほとんどが自分でフィットネスクラブに通った経験は無く、
また、上記のような千差万別の人の心の在りようなんて、なかなか分かるものでもない。




そこをどこまで推察出来るか、想像出来るか?…




そこがポイントであり、
その視点を持たずして現場を何時間見ても、
「現場で何が起きているか」なんて、永遠に分かりっこない。


寂しい経験のない人には、寂しい気持はわからない…








その視点で現場を「見る」「観る」「診る」「視る」「看る」…。





そうすると、フィットネスクラブと云うのが、
実はとっても「冷たい場所」であることが、分かる。