写真は本文と何の関係もありまへん。
あまりにも天気が良かったんで、
思わず撮った、池袋あたりの空。
私は以前から、
アスリートのパフォーマンス向上には3つの要素が重要である、と書いている。
「脱力」
「身体軸感覚」
「連動」
である。
それらをどのように獲得するか?
の為に様々な方法論が存在するに過ぎず、
その選択は、それぞれのアスリートの心と身体に届きやすい方法論を選べば良い、
と考えている。
つまり、「どれも正解」である。
詳しくは以前のエントリー(「トレーニング観」カテゴリーの中にあるはず…)を探していただきたいが、
実はこの3つ、ある意味同じ事を指しており、
共通して含んでいる要素がある。
それは、
「安定・固定」
である。
大地なり対象物(ボールなど)に力を伝えようとすると、
どこかに「支点」が必要になる。
いわば「固定」されている箇所、である。
それは身体全体が、ある一定範囲の「安定」が確保されていなければならず、
また「固定」とは言っても全てが固まっていては、「連動」が起きず、力が伝わらないので、
「脱力」出来ていないとパフォーマンスは低下する。
その、固定すべき箇所を「身体軸」と表現している。
「固定」すべき箇所、とは、
ほとんどの場合は「体幹」になる。
固定とは言っても、
実際は固めるような固定ではなく、
ある方向に対して抗するような力がコントロールされて発揮されているべきで、
それは必ずしも一方向ではない。
つまりは「ゆらぎ」の中でフレキシブルに対応されるべきもので、
ある意味アバウトな中で、身体が反応すべきものである。
その為の方法論として、
スタビライゼーションも良いだろうし、
ピラティスもヨーガも良いし、
アクアトレーニングも良いだろうし…
ただ、いずれにしても、
そのトレーニングの中で行われている体内の反応は、
ある種の不安定状態の中で、脳から各筋へ
「この不安定状態を解決するべく、この程度働け!」
と指示が出る。
それに対して各筋は、
「了解しました。これぐらいでいかがでしょうか?」
と、お伺いを立てる。
そしてまた、
「それは行き過ぎだ!」
などと修正指示が発せられる…
という、膨大な情報のやり取りが行われている。
一対の情報のやり取りでは、
刻一刻と変化する状況の中では、とても対応出来ず、
安定も無く、固定も有り得ない。
前述のスタビライゼーションやピラティスなどのトレーニングを繰り返す事で、
最初は少ない情報しかやり取り出来なかった「脳→神経→筋」の連携が、
徐々に多くの情報を短時間にやり取り出来るようになっていく。
これが「安定」であり、
「固定すべき箇所を、固定すべきタイミングで、必要な量の力で」
固定出来る、事に繋がる。
つまり、
最初は少ない情報しかやり取り出来なかった
「ナローバンド」
状態から、
多くの情報をやり取り出来る
「ブロードバンド」
状態に身体を作り替えて行く。
これがアスリートにおける
「頭が良い」
という事であり、
それこそ
「アスリート脳」
と呼べるものである。
無論、程度の差はあれ、
一般の方にとっても、小さな段差で転ばないとか、
必要な要素は変わらない。