全く興味の外の分野なんで、
知らなかった…



オーケストラアンサンブル金沢の指揮者で、
大河ドラマ・篤姫のテーマ曲の指揮も務めた井上道義氏である。



今日、フジテレビのとくダネの一コーナーでの話である。





このコーナーは社会の様々なニュースや事象を
全く異なった分野の専門家が独自の視点でその事を語るもので、
なかなか興味深い。(場合もある)






この日は政府が発表した13兆円の追加景気支援策についてで、
要はそれを決めて発表した麻生総理を始めとした、この国のリーダーたちのリーダーシップについてである。






私は知らなかったが、
何らかの交響曲などを演奏する場合、
同じ作曲家の同じ曲でも、
いわゆる解釈の違いで全く違う曲になるそうで。




例え、その作曲家が「このように演奏せよ」と指示まで記してあったとしても、
そこだけでは表せていないであろう部分…


曲が作られた時の時代背景や、作曲家が置かれていた環境、
その他を指揮者なりに解釈し、


「きっと、こう言いたかったに違いない」


「恐らく、こう解釈せよ、と言っているのだろう」


と、演奏の方針を決めるのは指揮者だそうだ。





ただし問題はここからで、
昔から何万回と演奏されているクラシックなどであれば尚更、
演奏家としての解釈もあるし、
ある意味の定番、言い方を変えれば固定観念もある。

(この曲はこうでしょ、フツーは、みたいな…)





で、そういう事を踏まえて、
指揮者はオーケストラの面々、一人一人に説明し、理解を求めるらしいのである。




「自分はこの曲をこう解釈している。だからこのように演奏しようと思うが、理解してくれないだろうか。」

と。






まさに、一人ひとりに。








つまり、井上氏が言いたかったのは、
今の政府には、


「目的はこうだ。その為にこのようにしようと思う。」

という、「方針説明」「目的説明」が無い、
と。






井上氏はさらに続けて、


「結局は、演奏に『正解』なんてない。いわば間違いもない。
どのように解釈するか、またそれを周囲に理解してもらうように努めたか。
それだけだ。」






つまり、政治も同じだ、
と。







いやあ~





久しぶりに膝を打ってしまいました…








映像でもあったが、
自分なりの考え方がある演奏家たちひとり一人に歩み寄り、
頑としてポリシーを曲げない人たちに辛抱強く説得して回る姿…








政治のみならず、
会社組織のリーダーも同じでしょー。






スポーツチームの監督、コーチも。

無論、同様。







もちろん、私たちトレーナーの世界も同様。





ある種の自信を持つことは大事だが、
実はトレーニングやコンディショニング方法に「正解」なんて、無い。




明らかな間違いはあるだろうが(これすらも疑わしい)。






私も今日で、今月の選手のミニキャンプが終わったが、

「自分はこのことをこう解釈している。だから君の場合はこうなるようにしたいと思う。
その為に、これをやって行って、10ヵ月後のオリンピックにこうなっているように目指したいが、どうか。」




と、一見回りくどいような説明を三分の一の時間を費やす。




だが、ある意味、
ここが最も重要なのだ。






さらに私は、
今後もこれを繰り返す。




相手が嫌がって、
夢に言葉が出てくるくらい。




ただ、ホントに嫌がられると意味ないので、
表現法を変えながら。(笑)








井上道義氏のおっしゃることは、
非常に重要なことを示唆されている。





この部分を面倒がり、
手を抜いたり割愛するリーダー、指導者の、
何と多いことか。





特に、組織に所属していると、
その傾向が強い。





最終的には、ポジションパワーで押し切る習慣が身に付いているから。





ホントに、相手がアホで理解力欠如な場合もあるが、
それはそもそも「採用」が誤っているからである。






この、お上と現場の不一致も、結構多いし、
最大の笑い話である。