今季、トレーニングをサポートし、
世界選手権の複合団体で金メダルを獲得したメンバー、
サッポロノルディックスキークラブの加藤大平選手と、
最終戦の前日に祝勝会をやった。





皆さんが集まるまで二人で呑んでいたのだが、
そこではお互いに讃え合い、労を労った。




その中で、息詰まる団体戦の最中の面白い話を聞いた。






前半のジャンプを終えて五位に着けた。



4人が飛んでる最中は、敢えて意識を互いにさせないよう配慮し、
誰が何メートル飛んだとか、今何番だとか、
一切言わなかったそうだ。




だが、比較的ジャンプが得意でない選手がまずまずの飛距離を出した時、
誰かが弾んだ声で「…メートル行きました!!」と叫んだそうで。




だが、面白いことに、
それを聞いたからと言って、誰も必要以上に意識することも無く、
かと言って敢えて意識しないようにしている訳でも無く、
皆が非常に「淡々と」していたそうだ。




ジャンプが終わり五位に着け、
それほどのタイム差も無かったことから、誰かが「銅、行けますね」と口にしたらしいが、
それで意識するわけでもなく、緊張するわけでもなく、
チーム内が非常に「淡々と」落ち着いているのを感じたそうだ。


つまり、目の前の仕事、
自分に与えられたタスクを完遂することのみに集中する…


かと言って、必要以上に力んでいる訳でもなく。




本当にチーム全体が「淡々と」していたらしい。






いわば全員が「仕事人」状態だったのだ。






私が今季、サポートしていた選手たちに口癖のように言っていた言葉。




「淡々と。粛々と。」


「熱く。ユルく。」


「クリアな頭。燃える闘魂。」







最後は、こんな「感情」が、
物事の正否を分けるのかも知れませんな~