いつまで続くのか知らないが、
「ビリーズブートキャンプ」が大人気だそうだ。私の周りにもハマっている女性がおり、
事実痩せて効果も出ている。



世の運動関係者(特にフィットネス関係)は、この現象をどのように見ているか知らないが…



今まで、私もこの世界に25年いて、
様々なシェイプアップやダイエット方が出てきた。
運動理論も様々。
弱い運動が良いだの、強い運動が良いだの。



だが、トドのつまり、
膝や腰を故障してるとか、体重が極端に重いとかの特別な事情がない限りは、
結局は食ってるカロリーより消費するカロリーを多くするしかない、
ということである。
あるいは消費しているカロリー以上は食わない、か。


様々な理論を導入することで多少の効率の変化はあるが、
この王道は恐らく不変であろう。



だから、ビリーが効果があるのは当たり前、
と言っているのではない。
何でも人がやったものや、成功したもの失敗したもの、
端からああだこうだ口を出して批評するのは簡単だ。
「やったのか、やらなかったのか」の差が最も重要なわけで、
効果がある方法を、上手くプロモーションしてヒットさせたビリーは大したものである。



だが、ビリーヒットの側面は、
内容のシンプルさもさることながら、
彼の「声かけ」にある。

「自分を変えろ!」
「なんだ、もう終わりか?」
「さあ、やる気を見せてくれ!」


などなど、一見クサいセリフのオンパレードである。



だが、運動プログラム提供の重要な本質は、
「続けさせること」。


運動プログラムを「商品」と捉らえた場合、
例えば牛丼屋の牛丼も商品だが、
牛丼の場合は
「金を払った→出てきた→食った→旨い」
で商品提供が終わることになるが、
運動プログラムの場合は「提供された→やり続けた→効果が出た」
で提供が終わることになり、
「やり続けさせないと」真に商品提供したことにならない、ということに難しさがある。



そこがビリープログラムの本質である。



また、これは私の私見だが、
ビリーの言葉はまるで日本のスポ根アニメのセリフのようだ。
聞くところによると、アメリカではビリーブームはとうに終わっていて、
また日本ほどのブームではなかったらしい。



つまり、結局のところ、
日本人は「根性」が本質的に好きなのではないか、と。
その国民性にもマッチした。


ついでに言うと…



ビリーの言葉には、強烈なリーダーシップもあることを忘れてはならない。

日本では最近、
企業トップはもちろん、国の宰相や閣僚、社会保険庁…


リーダーシップってどこ?としか言えない状況。



リーダー不在の昨今の日本の現状にハマった側面もあると思われる。
理想のリーダーをビリーに見たのかも知れない。


だが、特にフィットネス関係者などは、
ビリーを色眼鏡で見て片付けずに、
色々考えてみることが必要かも知れない。


このDVDで良いのであれば、
世にフィットネスクラブはいらないことになる。あるいはパーソナルトレーナーだけいて、場の提供だけしてくれれば良い、とも…





いや…




どうせすぐに皆さん、「飽きます」から。



で、また新しい「何か」を求めてさまよう。



民衆とはそういうものですが、
そこを理解し、容認しなきゃいけませんわな。