先日、今季からメジャーリーグで活躍する松坂大輔投手の記事を目にした。
なかなか思うような結果を残せなかった序盤、
復活を期して様々な調整法を試行錯誤していた時、
試したのが「外でのランニング」だったそうだ。
もちろん、それだけのことではないだろうが、
その後の登板から投球内容がよくなり、勝利が挙げられるようになったようだ。
(この記事を書いている日の登板は、6失点と奮わなかったようだが…)
さて、ここで注目したいのは、
「外で走った」という点である。
つまり、それまでアメリカでは「トレッドミル」(ランニングマシン)でほとんど走っていたそうだ。
本当は野外で走りたかったそうだが、
天気の問題や、熱狂的ファンの目や、諸事情を考慮しての事だったらしい。
松坂選手は「感覚的に違う」と語っていたようだが、
実際に野外を走るのと、ランニングマシンで走るのでは、違うものなのか?
筋電図やカロリー消費など、
いわゆる実験上のデータ的には、
外を走ってもランニングマシン上を走ってもほとんど差はなく、実質上は同じ運動とは言えそうだ。
だが、感覚的には違うような気が…
私は研究者ではないので、倹体を使ってデータをとったわけでなく、
ここから先は私の主観である、という前提でお読み下さい~
恐らく、個々の走り方によって大きく異なると思われる。
一歩一歩を、しっかりと地面を踏み締めるような走り方
(言い方を変えると、一歩一歩ブレーキを掛けるような走り方)
だと、あまり差は生じないかも知れない。
(消費カロリー的には)
だが、いわゆるフラット走法だと
(足裏全体を出来るだけ同時に接地し、足裏全体で後ろに掃くように送り出す走法)
身体の上下動を極力抑え、ランニングマシンのベルトが動くスピードに上手く合わせられる状況であれば、
野外を走るランニングに比べると、かなり省エネ走法になるかも知れない。
つまり、動く地面に対して、うまく身体を乗せて、重心をわずかに前に移すだけで移動が可能になり、
恐らく微々たる差だろうが、若干違うことになることが推察される。。
逆に、ベルトの動きにタイミングが合わず、
若干ベルトの動きを停めるような力が働くような走り方だと、
フラットに足を降ろした場合は特に、腸腰筋や腹直筋が過分に働くことになり、
細かく考えれば運動効果的には少し高まることが期待できる。
だが、そのような消費カロリー的な運動効果は別にして、
ランニングの効用はもっと別にある。
フラットに足を接地して、足裏全体で地面を後ろに送るような走り方(掃くような)と、
地面を足で受け止め、膝の曲げで引っ掻くような走り方を比較すると、
特に野球のパフォーマンス向上を考えると、圧倒的に前者が貢献度が高い。
あくまで可能性の問題で、松坂選手がどういうレベルの走り方をしているか不明だが、
ランニングマシンに比べると、外で走った方がその理想の走り方が、偶然とは言え出来ていた可能性はある。
ランニングマシンだと、逆にスピードに上手く合わせられると、ハムストリングスに大した負荷が掛からず、
身体を前方に推進させる力に繋がりにくい。
補足すると、
腿裏の筋であるハムストリングスは二つの機能があり、
一つは膝を曲げる動作。
もう一つは股関節を支点としたスイング動作である。
走るにしろ、ボールを投げるにしろ、タックルのように身体をぶつけるにしろ、
基本的には股関節を支点にしたスイング動作が強調されていた方が効率が良い。
膝を引っ掻くような動きが主体的にインプットされていると、
例えば投球動作における体重移動(並進運動と呼ぶ)が、地面を掃くように押す動きに繋がりにくく、パフォーマンスが落ちる可能性がある。
話がかなりややこしく、文面だけでは分かりづらい部分が多いかも知れないが、
松坂選手が外を走ったことが、
(パフォーマンス効果は相乗効果なので、一つの要素だけで何とも言えないが)
このような効果をもたらした可能性も十分に考えられる、ということだ。
あくまで可能性の問題。
つまり、たかが走る、ということだけでなく、
持久力うんぬんのみならず、身体を前方に推進させるという、スポーツの動きの基本を秘めている、ということを再認識し、
ただ「走っとけ」ではなく、
「どう走らせるか」がパフォーマンスを変化させることを知るべきなのである。
なかなか思うような結果を残せなかった序盤、
復活を期して様々な調整法を試行錯誤していた時、
試したのが「外でのランニング」だったそうだ。
もちろん、それだけのことではないだろうが、
その後の登板から投球内容がよくなり、勝利が挙げられるようになったようだ。
(この記事を書いている日の登板は、6失点と奮わなかったようだが…)
さて、ここで注目したいのは、
「外で走った」という点である。
つまり、それまでアメリカでは「トレッドミル」(ランニングマシン)でほとんど走っていたそうだ。
本当は野外で走りたかったそうだが、
天気の問題や、熱狂的ファンの目や、諸事情を考慮しての事だったらしい。
松坂選手は「感覚的に違う」と語っていたようだが、
実際に野外を走るのと、ランニングマシンで走るのでは、違うものなのか?
筋電図やカロリー消費など、
いわゆる実験上のデータ的には、
外を走ってもランニングマシン上を走ってもほとんど差はなく、実質上は同じ運動とは言えそうだ。
だが、感覚的には違うような気が…
私は研究者ではないので、倹体を使ってデータをとったわけでなく、
ここから先は私の主観である、という前提でお読み下さい~
恐らく、個々の走り方によって大きく異なると思われる。
一歩一歩を、しっかりと地面を踏み締めるような走り方
(言い方を変えると、一歩一歩ブレーキを掛けるような走り方)
だと、あまり差は生じないかも知れない。
(消費カロリー的には)
だが、いわゆるフラット走法だと
(足裏全体を出来るだけ同時に接地し、足裏全体で後ろに掃くように送り出す走法)
身体の上下動を極力抑え、ランニングマシンのベルトが動くスピードに上手く合わせられる状況であれば、
野外を走るランニングに比べると、かなり省エネ走法になるかも知れない。
つまり、動く地面に対して、うまく身体を乗せて、重心をわずかに前に移すだけで移動が可能になり、
恐らく微々たる差だろうが、若干違うことになることが推察される。。
逆に、ベルトの動きにタイミングが合わず、
若干ベルトの動きを停めるような力が働くような走り方だと、
フラットに足を降ろした場合は特に、腸腰筋や腹直筋が過分に働くことになり、
細かく考えれば運動効果的には少し高まることが期待できる。
だが、そのような消費カロリー的な運動効果は別にして、
ランニングの効用はもっと別にある。
フラットに足を接地して、足裏全体で地面を後ろに送るような走り方(掃くような)と、
地面を足で受け止め、膝の曲げで引っ掻くような走り方を比較すると、
特に野球のパフォーマンス向上を考えると、圧倒的に前者が貢献度が高い。
あくまで可能性の問題で、松坂選手がどういうレベルの走り方をしているか不明だが、
ランニングマシンに比べると、外で走った方がその理想の走り方が、偶然とは言え出来ていた可能性はある。
ランニングマシンだと、逆にスピードに上手く合わせられると、ハムストリングスに大した負荷が掛からず、
身体を前方に推進させる力に繋がりにくい。
補足すると、
腿裏の筋であるハムストリングスは二つの機能があり、
一つは膝を曲げる動作。
もう一つは股関節を支点としたスイング動作である。
走るにしろ、ボールを投げるにしろ、タックルのように身体をぶつけるにしろ、
基本的には股関節を支点にしたスイング動作が強調されていた方が効率が良い。
膝を引っ掻くような動きが主体的にインプットされていると、
例えば投球動作における体重移動(並進運動と呼ぶ)が、地面を掃くように押す動きに繋がりにくく、パフォーマンスが落ちる可能性がある。
話がかなりややこしく、文面だけでは分かりづらい部分が多いかも知れないが、
松坂選手が外を走ったことが、
(パフォーマンス効果は相乗効果なので、一つの要素だけで何とも言えないが)
このような効果をもたらした可能性も十分に考えられる、ということだ。
あくまで可能性の問題。
つまり、たかが走る、ということだけでなく、
持久力うんぬんのみならず、身体を前方に推進させるという、スポーツの動きの基本を秘めている、ということを再認識し、
ただ「走っとけ」ではなく、
「どう走らせるか」がパフォーマンスを変化させることを知るべきなのである。