先日、外国人の知人と話していて、
「日本のビジネスマンは素晴らしいが、サービス業も含めて、クライアントに対して自分を卑下しすぎではないか?
と指摘された。


この知人はアジア圏だが、国にも習慣があるから一概に言えないものの、概ね日本に比べると、クライアントは「ビジネスパートナー」という捉らえ方で、
日本ほどへりくだることも無いし、
商店においてのお客様に対しても、日本ほど「お客様扱い」しないようだ。
まあこれも、良くも悪くもで、
外国でサービスなどを受けると、「やっぱり日本のサービス業は素晴らしいな~」
とは感じるのも事実なのだが…


良くも悪くも、の「悪くも」は、
次のような事からである。





私はトレーナー・施術者という面以外にも色々な活動をしており、
一見関係ないようだが、サービスマインドの研修などに携わったりもしている。




そんな中で最近感じていることがある。



自分が直接、サービス現場の最前線にいないからかも知れないが、
昔からサービス業の世界で言われるところの


「お客様は神様です」


という点である。


あるいは


「クレーマー(クレームを言う人)こそ最も大事な顧客」


という考え方も含めて。



批判を受けるのを覚悟で言えば、
「それほどへりくだる必要も無いし、もっと顧客と対等で良いのではないか?」
とさえ感じるのである。

海外において店舗などでサービスを受けると、
日本の接客サービスは素晴らしいとは感じるのだが、
日本の場合、ちょっと消費者側が偉くなり過ぎでいる気がしてくる。




たとえば私が関わることの多いフィットネスクラブなどで言えば、
これまた批判を覚悟で言うと、
入会金が何百万もするような高額クラブほど、
ワケのわからないクレームは少ないようだ。


大多数のいわゆる大衆クラブの会費は、せいぜい一万円前後。
入会金もあってないようなもの。
そういうところの方が、不条理極まりないクレームが多い。
一番、不条理なのが、
「自分だけ特別扱いを求める」系統のものである。
クレームというより「ナンクセ」に近いかも知れない。


他の業種でも、些細な店員のミスなどを鬼の首でもとったように指摘し、ヒステリックにクレームをつける場面に出くわすことも多い。



考えるに、どうも「お客様」が、必要以上に立派になり過ぎている気が、ここ数年している。
千円は、あくまで千円に見合う商品やサービスを提供出来ていれば良いのではないか?と思うのだ。
もちろん、たとえ100円の買い物でもお客様はお客様なのだが…




別にお客様に対して乱暴に対応する、という意味ではないが、
たとえばフィットネスクラブで言えば、基本的には設備に故障がなく、一通り揃っており、不条理なルールもなく、スタッフも声を掛ければ対応してくれるというレベルであれば、それで充分だろう。


もちろん、それさえ提供出来てない、というのは論外だが。


明らかに対価にに見合う以上の要望に対しては、
やんわりと、且つ毅然と対応すべきと思う。



とは言うものの、
現場の人たちは、なかなか言えないんだよな~



「消費者」は、そこまで偉いのか?という疑問を持ちながら、
日々を暮らしている昨今であります…