前エントリーに少し関わるが…




ある事柄で、「これがポイント」「これが重要」と定説のように言われていることが、
実はそれ以前にもっと重要なポイントがあり、
その結果として、「定説」と言われていることが成り立つ、ということがある。


最近よく感じることが、
例えば「スクワット」。


スクワットで重要なポイントが、
「膝をつま先から出さないように」と、
「腰を丸めない」という二点である。
それで多くの場合、この点を指導することが常識のようになっているのだが、
実はこの点を強調し過ぎると、結果として上手くいかないことが多い。
(もちろん、上手くいく場合もあります)


この二つはシーソーのようなもので、
「膝を出すな」と言えば腰が丸まり、
「腰を丸めるな」と言えば膝が出るという、イタチごっこになる可能性が高い。


実はスクワットをおこなう第一条件は、
「骨盤前傾を保ったまま、股関節の軽度屈曲」である。
これを伝達するには、対象者によって様々な「指導言語」が存在するが、
別の表現で言うと、「尻相撲のような軽い出っ尻」ということになろうか。
(ただし、立位の状態より腰椎の前湾が強まってはNG。股関節のみ屈曲するのは意外に難しい…)


これが出来ると、
その態勢を保ちながら(軽い出っ尻状態)そのまましゃがむだけで、
「スクワット」が自然に出来てしまう。
前述の「膝を出さない」「腰を丸めない」は、
実はこの第一条件が出来ていると、
結果として「膝が出ない」、結果として「腰が丸まらない」
であることが分かる。


これに類することは、
特にウェイトトレーニングの分野では非常に多い。
ベンチプレスなども、同様のことがある。


当たり前のように、その分野で「これが重要」と言われていたポイントが、
実はその前に前提条件が存在し、その結果としてそのポイントが成立することが多い。


なかなか指導がうまくいかなかった場合、
一度、「定説」を疑って、ゼロベースから考えてみると、
様々なものが見えてくる。
このようなことを考察するのが「指導言語」を考える、ということになる。


とは言っても、「固定観念」を崩すのは意外に難しいのだが。