c4bac4a4.jpg 既報のとおり、韓国を訪問。

国際救命救急協会 という心肺蘇生法の普及団体の指導者研修会出席のため。

韓国支部との合同開催になる。













訪問先は韓国の「京畿道廣州市南終面分院里」という地区。地図で見るとかなり北朝鮮に近い場所だ。写真はホテルの目の前にある湖。完璧に凍っている。名前は忘れちゃいました。




566e3f36.jpg こちらが今回の会場になったホテル。このあたりは韓国の人たちが国内旅行に訪れるリゾート地らしい。滅多に外国人が来ることは無いそうで、我々もかなり好奇の目で見られていた。













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55d662d8.jpg 湖のほとりに何と「トーチカ」が。戦争の爪あとがくっきり。ここから敵を見張り、小さな窓から時として攻撃をしたようだ。写真ははばかられたが、ある家族がトーチカの前で対岸に向かってお祈りを長い時間していた。戦没者のお参りのようだった。













51ba8146.jpg 近くには田園風景が広がる。完全な田舎町である。























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話を本題に戻そう。心肺蘇生法(人工呼吸+心臓マッサージ)の行い方は、実は日々様々な研究がなされて、より蘇生率の高い方法が試行錯誤されている。




その研究や最新の方法を発信しているのが、I.L.C.O.R(International Liaison Committee On Resucitationの頭文字でイルコアと読む)という団体で、世界の多くの国が加盟している。






主管となっているのがA.H.A(American Heart Association=アメリカ心臓財団) である。

だが日本は未加盟。

というより、加盟が認められていない。




日本は赤十字や救急医学会、様々な蘇生法普及団体が乱立しており、

一本化が出来ない現状があり、認められないのである。

国際救命救急協会 という団体がそのあたりのパイプと人脈があるため、

日本では唯一最新の情報と方法が入手できている。




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今回の会合は昨年に検討が始まった新しい蘇生テクニックの研修が目的である。

今回、変更が検討されているのは心臓マッサージと人工呼吸の配分である。













現在は基本的には心臓マッサージと人工呼吸の割合は15:2だが、新たな方法として30:2が検討されている。

専門家の研究では人工呼吸よりも心臓マッサージを重視した方が蘇生成功率が高いらしい。

極端な説では、「人工呼吸はしなくても心臓マッサージだけである程度の酸素は入るので、

呼吸はいらない」という考え方もあるそうで、

最終的には6月にフロリダで行なわれる会議で世界標準が決定され、

それが世界の各種団体に情報として発信される。




ただし日本は国内が一本化されていないので、最新の情報がいつもワンテンポ遅れる。

そこでこちらの団体で、恐らく決定になるであろう新しい方法論に一足先に触れておこう、というわけである。



配分が変わるだけでなく、例えば心臓マッサージのスピードも若干変更になる可能性がある。

現在のペースは1分間に90回程度のスピードだが、新しくは1分間に100回ペースに変わる可能性が高い。


微妙な違いだが、慣れてしまった方法を変えるのは難しいものだ。また、心臓を押す強さも若干変わるらしい。

いずれにしろ6月の会議で議論されるらしいが、やはり国によって様々な考えがあるそうで、

簡単にはまとまらないらしい。

だが最終的にはアメリカの意向がほぼ反映されるのが常らしい。

国連と一緒ね…





3e04e6bd.jpg 何度か練習をして、データをだしてチェック。写真は見え難いが、自分が行なったマッサージと呼吸のデータが出て、有効であったかが分かる。何回かやれば直に慣れるので、大きな問題はなさそうだ。ただ咄嗟に古い癖が出ないようにしないと。
















5319efdb.jpg これはAED。いわゆる「除細動器」(電気ショック)である。

最近は人が多く集まる公共の場などでも設置されているので見た事がある人も多いだろう。














写真は韓国製。普及しているのはほとんど欧米製だが、ひとつだけ国内メーカーがあるそうだ。

今回の蘇生法の方法変更で、問題になりそうなのがこのAEDである。

一般に普及しているのは「全自動式」で、機会が音声で全て指示してくれる。



医師が病院などで使うものはマニュアル式(ドラマよく出て来るもの)だが、

全自動式はペースなどがあらかじめ組み込まれており、その内容を全て変更する必要がある。

日本でもこれだけ多くの台数が普及し始めていると、ソフトの変更が簡単には出来ない。

まだ日本では新しい情報が知らされていないので問題になっていないが、

今年後半から来年に掛けて、問題になりそうだ。