最近、国内のある有名レーサーについての相談を受けた。
操縦のある操作で、ちょっとした操作ミスを繰り返したことで、すっかりマイナス思考に陥り、
最近成績が落ちているらしい。
とは言っても一桁順位ではあるのだが…


その操作はトップレーサーには決して難しいものではなく、
技術的な問題というより、いわゆる“思い切り”。つまり精神的な要素が強いらしい。
(守秘義務があるので、これ以上詳しくは書けず)
それを解決する方法が何かないか?という相談であった。
要は「やはりメンタルトレーニングかなぁ」という事のようだった。



私が以前から唱えている持論に、
「メンタル面を独立させて考えない」
というものがある。
メンタルの状態で身体の状態も変わり、逆に身体の状態でメンタルの状態も変わる。
つまりメンタルを独立してトレーニングしたとして、
それで効を奏すこともあるが、アスリートである以上、身体を介してメンタルに働き掛ける手法をとらないと現実的には難しい、と私は考えている。例えば「オレは出来る、オレは出来る」といったようなポジティブシンキングも、
競技に関係ないシチュエーションで出来ても、実戦の場で出来るかは別問題、という事だ。
もちろん、人によるが…


そう考えると、先程“身体の状態でメンタルの状態も変わる”と言ったが、
身体を介して(筋、骨)脳に信号を送り、身体と脳の動的状態においてのリラクゼーションを通して、
ポジティブな精神状態になれるための身体状態を学習させた方が良いであろう。


このような考え方から、
昨今、武術的トレーニングを取り入れる例が増えていると考えられる。
ただし、これとて「短絡的」な考えとも言えなくも無いが、
一面では妥当性のある考え方である。
取り入れている側がどこまで理解しているかは疑問なケースが多いが。


無論、武術トレーニング以外にも様々なワークやトレーニングが存在するし、
事実、私も様々な選手などに相手に合わせたアプローチを施している。
その中には科学的に説明がつかないものも多く、
誤解を招く恐れがあるので文章にするのは控えている。


重要なのは

「効率的な動きはリラックスした脳の状態が必要で、
リラックスするには無駄のない身体の使い方が出来ていなければならない。
またそれには正しい技術・手法が身に付けることが同時に目指されるべきである。」

と言えるだろう。


まさに、心・技・体。