asahi.com: 体育系大の卒業生を健康運動指導士に 厚労省が促進策



厚生労働省は、運動を通じた国民の健康づくりを支援する「健康運動指導士」の資格を体育系大学の卒業生が取得しやすいようにしようと、養成カリキュラムなどを見直す方針を決めた。専門知識を持った若者を積極的に養成し、フィットネスクラブなどで活躍してもらうことで、生活習慣病対策と体育系大学生の就職支援の「一石二鳥」を狙っているが、効果は果たして――。

 健康運動指導士は、「個人のからだの状況に適した運動プログラムを提供できる」技能者を養成しようと88年に始まった制度。厚労省所管の財団法人「健康・体力づくり事業財団」が認定している。21日間、計144時間の講習を受けて、試験に合格すれば資格を得られる。現在、約1万人が登録しており、フィットネスクラブや病院、介護保険施設などで運動のプログラムづくりや指導をしている。

 厚労省は今月中にも検討会を立ち上げ、カリキュラムの見直しを始める。併せて、体育系大学を「健康運動指導士養成校」(仮称)として認定する制度も導入し、養成校の卒業生には、無講習で受験資格を与えることを検討している。

 体育系大学では、教員を志望する学生が多いが、少子化で採用数が減少傾向にあり、「専門知識や技術を生かせる職場が少ない」(体育系大学の就職担当者)との声がある。一方、健康志向でフィットネスクラブに通う人が増えていることから、同省では、体育系大学関係者やフィットネス産業の代表者にも検討会のメンバーへの参加を要請。生活習慣病対策を新たなサービス分野と位置づけ、健康運動指導士を積極的に受け入れてもらう態勢を整えたいとしている。


「スポーツトレーナーになるには」のコーナーでも
スポーツ指導関連の資格について少し触れたことがあったが、
この「健康運動指導士」というのも、17年前に始まった制度である。



当時は、一般向けの運動指導の明確な教育制度や資格認定がほとんど無かった為、
厚生省(現・厚生労働省)が作ったものだったが、
実は当時の労働省には「ヘルスケアトレーナー」、文部省には「スポーツプログラマー」という実態はほとんど同じ内容の資格があり、
表向きには大きな問題にはならなかったが、縦割り行政の功罪の象徴のように業界では捉えられ、
税金の「ムダ遣い」の一端を表していた。


その後、省庁も再編されたりして、
各資格もうやむやになってしまった感もあったが、
この「健康運動指導士」は、この認定を受けたスタッフがいるフィットネスクラブに、
医師の処方した運動プログラムを持って行き、指導を受けると、
そのクラブの利用料が医療費控除の対象になる、という仕組みに組み込まれたりしたが、
結果的にはあまり機能しなかった。
(私も当時、京都大学の森谷教授らと研究をしたことがあった)
つまりはっきり言うと、「使えない」資格の一つになってしまったのが実態だった。


記事を読むと、その行間からは、
「何とかしてこの資格制度を、無理やりにでも意味あるモノにしたい」
という意図がかなり色濃く見える。
併せて、就職先に悩む体育系学生の就職支援と、フィットネスクラブ運営会社側にも、
「もっと積極的に体育学生を採用してもらうように」要請していく策のようだ。
だが、実際のフィットネスの現場では「サービス業」の要素が強く、
「的確な指導理論」より「人あたりの良い人材」が求められている。
「理論」は後付けでも教えられるが、「人柄」はなかなか教育するのは難しいからである。


これ以上書くと、私も実名出しているので多方面からクレームが来そうだから、
抑え目にしておこうと思うが、
どうにも、「分かっちゃいない」ってな感じですなぁ…