フィットネスクラブ業界のベンチャー企業にいる知人から聞いた話。
フィットネスクラブにおいて大きな役割を果たしている、フリーのインストラクター。
エアロビクスを筆頭に、ダンス、格闘技系エクササイズ、その他もろもろ。
様々なインストラクタが存在する。
そんな中、インストラクターの中から、フィットネスクラブの正社員になりたがる者がチラホラ出始めているというのだ。
この業界には、本当の意味での「先人」がいない。
というのも、業界が始まって三十五年あまり。
途中、バブルが弾けたときに業界に見切りをつけて去っていった者も多く、
その頃をリスタートとすると、業界歴二十年そこそこの人が最長だろう。
つまりまだ、五十歳を過ぎた経験者はまだほとんどおらず、
特に男性インストラクターではさらに数が少なく、
「先人の動向」をまだ見るチャンスが圧倒的に少ないのだ。
だから「自分はこの先どうなっていくのだろう」と不安になるのだろう。
何しろ、幸せになっている先人を見たことがないのだから、当然といえば当然だ。
しかし、現実には唐突に正社員を希望するのはかなり無謀といわざるを得ない。
いままで自分のレッスンだけのことを考えていれば良かったのが、
180度考えを変える必要がある。
フィットネスクラブに於いて「正社員」とは、将来的にマネジメントを委ねることを意味し、
単に業界に長くいる、ということはあまり意味がないのだ。
確かに30、40歳を越えると、
「今のようにいつまで動けるだろうか」と考えるのも、よくわかる。
大事なことは、急に「正社員になりたい!」ではなく、
「正社員になるにはどういう能力が必要で、それを身につけるにはどうしたら良いか?」
と、逆算して考えて、それから行動に移らなければならない。
逆の面から言えば、
先人たちが「インストラクターの将来像は、社員以外にもこんなパターンもあるぞ」
と示してやることも、ある種の責任なのだろう。