連日、報じられている「尼崎脱線事故」。
昨日も
書いたように、
「ボーリング事件」や「知らん振り出勤事件」など、次から次へと…
それらは確かに非難されても仕方が無い事だし、
現状を庶民に伝える事は重要だと思う。
しかし…
ニュース番組やワイドショーの論調には、最近少々、違和感を覚える。
そもそも、新聞やTV局だって、今まで数多くの、
視聴者や聴取者の信頼を裏切ってきた経緯があるではないか?
それが急に、
「JR西日本の対応は信じられない」
「何を考えているのか?」
「モラルが低すぎる」
などなど、言いたい放題。
JRの記者会見でも、
かなり厳しく、代表者をやり込める「激」が飛ぶ。
「はっきりしろ!」「本当は知っていたんだろ!」
など、まるで取調室の刑事のようだ。
記者に、そんな権利や権限があるのだろうか?
感情的になる気持ちも分かるが、
プロなんだから、熱くならずに、淡々と事実を追い込んで欲しいし、
それが仕事だろう??
恫喝して、どーすんの。
こういう見方もへそ曲がりと思われるかも知れないが、
ニュースキャスターやワイドショーのコメンテーター、記者も、
一般の民衆の「受け」の良さそうなコメントや対応を並べているように見えてならない。
やはり、こういう時こそ、
「記者は、あくまで冷静に。“心は熱く”、“態度は冷静に”」
「キャスターは、自分の感情は抑えて、あくまで“事実を淡々と”」
という方向の方が、信頼感が増す気がする。
JR西日本の対応が最悪な事は、確かに事実だが、
「受け狙い」が余りにもミエミエなニュースやコメントは、
かえって「白々しさ」が垣間見えてしまう。
色々問題はあるが、
やはりこういう時は、NHKが最もまともなニュースに見える。
また、だいぶ落ち着いてきたものの、
被害者遺族を追う、執拗な取材攻勢。
多くの庶民は、興味があるのかも知れないが、
遺族の心情を思うと、思わず目を背けたくなる。
「現実を直視する」事が重要なのは分かるが、
余りにも全てが「ワイドショー」的で、単なる視聴率稼ぎの興味本位報道にしか見えない。
果たして、事故直後の時期に、そこまで遺族を追いかける必要があるのだろうか???
気を許していると見過ごしてしまうが、
皆が偽善者ぶっているようで、正直言ってあまり気分が宜しくない。
むしろ、今回の事故が起きてしまった問題点を、冷静に、淡々と分析出来る識者のみが出演し、
今後へのアンチテーゼとなるような報道を望みたいものだ。