消える「滝沢」消えぬ“伝説”- livedoor ニュース


一部、熱狂的支持者が存在する喫茶室「談話室 滝沢」が3月末で閉店する事になったそうだ。



消える「滝沢」消えぬ“伝説”…「全寮制」ホントだった


 45年間にわたり愛され続け、今月末に全4店舗が一斉に閉店することになった喫茶店「談話室 滝沢」。「飲み物はなんでも1000円」「何十年ぶりにいっても変わらぬ店内」、さらには「滝沢のウエートレスは全寮制らしい」-。そんな“都市伝説”も生んだ老舗喫茶の、閉店の真相に迫ってみる。

 ソファからイス、床まで、癒やし系の薄緑に統一された店内は日本庭園風で、小さな滝に鯉の泳ぐ沢まである。蛍光灯で照らされる店内は、時の流れを感じさせない、何ともいえない不思議な空間を作りだしている。

滝沢に行ったことのある誰もが感心するのは、ウエートレスの凛とした接客態度だろう。注文はメモを取らず、誰が何を頼んだかまで記憶、言葉遣いは簡潔かつていねい。あまりに隅々まで行き届いた教育に「宗教的なにおいを感じる」とのウワサすら呼んだ。

そんな宗教説の“根拠”となった全寮制はそもそも本当なのか?

 「はい、確かにウエートレスは社員として、主に東北6県に新潟、長野の高校生を新卒として採用してきました。地方出身ということもあり、寮も用意していました」「滝沢」の高屋季男総務・経理課長はアッサリ“伝説”を認めた。
創業以来、社長を務める滝沢次郎氏は『滝沢がお客さまに売るものはコーヒーでなく、社員の人格、礼儀作法の販売である』という「談話室」の方針を掲げ、社員となったウエートレスは基本的に全員が寮で生活していたという。

 高屋課長が「共同生活を送ることで、人格の向上を目指していた」と話すように、情操教育の一環として華道、茶道、書道や琴などの“課外授業”もあり、会社というよりまるで「学校」。それだけに、地方の高校教諭にも「礼儀作法をしっかり覚えられる」と評判が良かった。





私も「談話室 滝沢」の存在は中学生ぐらいの頃から知っていた。
30年以上も前だ。
確か父親に、「談話室って?」と尋ね、
「わからん。貸しホールか何かだろ。」とそっけなく言われたのを覚えている。


大人になって、それが喫茶店であることは分かったが、特に気にも留めなかった。
10年前ぐらいに買い物に池袋を訪れた際に、
「そうだ。一度入ってみよう」と興味本位で入ったのが最初だった。
池袋店の前は今でもよく通る。ビックカメラの斜め前である。


確かに記事にあるように、完璧な接客。隙のないサービス。
当時、フィットネス産業で教育部門の総責任者を務めていたこともあり、
「どうやって教育したんだ??」と、ある種の感動すら覚えたものだ。
その上格調高い内装。
全品1,000円という価格体系に、妙な価格設定の「セットメニュー」。
(ケーキとか付けても1100円。でもケーキを単品で頼んだら、やはり1000円!)




閉店については、様々な事情があろう。
特に昨今、リーズナブルな価格帯のカフェが台頭していたり、
「良いものだから売れる」とは行かないのも現実だ。


それに、最近の若者事情を見ても、
「滝沢」に相応しい人材を確保することも、なかなか大変であったろう。
今ではアルバイトが大半、という事だが、
時給が幾らか知らないが、厳しく且つ細かい教育に耐えられる人材も少ないだろう。



時代の移り変わりを感じる。
今月末で閉店だから、もう1回行っとこう。
歴史の証人になるのも悪くない。



ついでに、オフィシャルHPはないらしいので、
滝沢について解説しているサイトを紹介しておこう。

「談話室 滝沢」レポート

「談話室 滝沢」とは何か?

「談話室 滝沢」新宿店 ← 新宿の商店会のHPらしく、唯一オフィシャルっぽい。