多英、世界選手権派遣取りやめに - livedoor スポーツ




泥酔して警察に保護されたフリースタイルスキー女子モーグルの長野五輪金メダリスト里谷多英(28=フジテレビ)が4日、全日本スキー連盟から世界選手権(16~20日、フィンランド・ルカ)への派遣取りやめを言い渡された。連盟が社会的影響の大きさを考慮して判断、里谷も受け入れた。しかし、同選手権以後の活動制限はなく、23日から始まる全日本選手権(長野)には出場できる。所属するフジテレビも同日、8日まで5日間の自宅謹慎処分を言い渡した。
 処分が下った。トラブルの代償として里谷は、連盟から世界選手権への派遣取りやめを言い渡された。一部事実が違うと釈明し、午後3時半から始まった事情聴取は2時間を超えた。連盟の村里敏彰競技本部長は「一部事実が異なり納得できない彼女の思いも理解できる部分はあるが、警察ざたという起こした事柄を深く受け止めた。メダリストとして社会的影響の大きさを判断した」と処分理由を説明した。
 里谷はこの日、事情聴取を受けるために札幌市の自宅から上京した。まずフジテレビに出社し、配属先である人事部に事情を説明。一部で伝えられた「公然わいせつ」について「性行為はしていません」と否定した。暴力ざたについても「相手が先に殴ってきたため、蹴ったりした」と説明した上で「酔って騒ぎを起こしたことに深く反省しています」と謝罪。同社からは「社会人としての自覚に欠けていた」と5日間の謹慎を言い渡された。この時までは、謹慎明けの9日には世界選手権に備えて欧州合宿に出発する予定でいた。
 そして午後3時半からは個人コーチのスティーブ・ファーレン氏と一緒に連盟の事情聴取を受けた。反省の弁を伝え、連盟も当初は世界選手権出場取りやめまでは考えていなかった。だが、内部から甘すぎるとの声が上がり、代表から外すことになった。里谷は聴取後、自宅へ戻った。フジテレビなどによると現在、弁護士を通じて騒動を起こした都内のクラブ側と示談の話し合いをしており、壊したものは里谷側が弁償する方向。「公然わいせつ」と報じた週刊文春への法的手段は考えていないという。
 今回の不祥事で、連盟の管理不行き届きも指摘された。問題を起こした2月7日深夜は、他の代表選手はW杯猪苗代大会を終えて次の開催地・苗場に移動していた。だが、今年競技に復帰したばかりの里谷は、代表選手団との別行動が認められていた。村里競技本部長は「ちゃんとアスリートとしての指導をしていかないといけない。どこか私どもも甘さを許していたところがあった」と反省した。
 世界選手権で3位以内に入ればトリノ五輪代表に内定したが、これで里谷の今季中の内定は消滅した。だが、選手生命が絶たれたわけではない。連盟が下した処分は派遣取りやめだけで、全日本選手権の出場は可能。世界選手権も里谷の代役は立てず、上村ら3人で戦う。里谷が来季もW杯で表彰台に立つなど好成績を挙げれば、最大4枠のトリノ五輪代表となって4大会連続出場を実現する道はある。事情聴取の最後に「私はスキーをしていくしかない。また頑張っていきたい」と話した里谷。汚名返上は、自身の態度で示すしかない。

(日刊スポーツ)




決定は妥当だろう。
「わいせつ行為」は否定しているようなので、
この点については私としては「一安心」だが、
自分の立場が社会に与える影響を考えると、世界選手権派遣見送りは止むを得ない。
最初は派遣中止までは考えていなかったようだが、
内部から「甘すぎる」の批判があり、決定したようだ。



私も擁護したい気持ちがない訳では無いが、
やってしまった事実から考えると、一般社会の常識から考えると本来はこの処分でも甘い。
少なくとも、器物破損だけでも立派な「犯罪」。
それが今月末の全日本選手権からは出場できる、というのは
一般の倫理観からするとちょっと?な気がする。
想像だが、結局は彼女の存在がトリノでの日本チームのメダル獲得に大きく関わってくるので、
何とか傷を大きくしたくない、との思いからだろう。
気持ちは分かるが、果たしてどうなのか…
こう言う事が、アスリートの“甘さ”を生み出している気も…



何れにしても、決定した以上、
彼女は償うものは償って、自分の“仕事”を全うするしかない。
これから先が、まさに“イバラ”の道だ。