御多分に漏れず、サッカー北朝鮮戦を見た。


普段はあまりサッカーの試合を見ないが、
やはり国際試合は見てしまう。



試合内容については、多くのサッカーフリークの方々がblogなどに書いているのでお任せするとして、
私はトレーナーの専門家としての立場から見てみた。

結果は日本の勝利だったが、
ボールコントロール力と前進スピードは、
北朝鮮の選手の方が勝っているように見えた。



「ボールコントロール力」とは色々な考え方があるが、一番言えるのは、
“いかに自分の身体の中でボールを扱えるか”である。
これには技術の問題が当然あるわけだが、
重要なのは、「中心感覚」または「軸感覚」というものである。
言わば、「自分の身体の中心がどこにあるのか?」という認識と、
その「軸」が、地球に対してどのような状態、位置関係にあるか?
という、“体性感覚”である。
常に、その“軸”で、ボールを扱う意識と、
その訓練が必要なのである。



よく、バレリーナやフィギュアスケートの選手には、身体の中心に、
ちょうど「ピアノ線」のような感覚があるそうだが、
そのような“感覚”が芽生えるまで、
トレーニングすることが必要になる。
方法論は色々ある。



「前進方向への突進スピード」も、全般的には負けているように見えた。
これは単なる身体能力の問題だけではなく、
日本選手は総じて、
前進とは逆の働きをする筋が顕著に働き過ぎている傾向にある。
フランスW杯の時の代表選手に比べれば数段進化している事は明らかだが、
それでも「アクセル」を吹かしながら、「ブレーキ」をかけているような状態が見えるので、
どうしてもスピードにロスがあるし、
当然スタミナにも影響が生ずる。



文章にすると、どうしても分かりづらいが、
要するに“力”の入り方と抜き方の問題だ。


近々、スポーツ関係の雑誌などで、
北朝鮮の選手と並んだような状態でのアップ写真などが掲載されるだろうから、
またじっくり研究してみる事にしようと思う。