今日、診ていた初診の患者さん。


私は、たとえ「腰が痛い」でも「肩がこる」でも、
必ず、病名が付くような病気の既往歴や、
家族歴(血縁関係の疾病歴)を尋ねる。


詳しくはここでは割愛するが、
身体の表面や筋、軟部組織に生ずる痛みでも、
その要因は身体の姿勢(形態)の変化や筋バランスに起因する事がほとんどで、
それが起こる要因は、内臓の状態にある。
東洋医学では、内臓は「単体」では存在せず、
それぞれが関連しあって(助け合い、抑制し合い)存在していると考えるので、
その内臓と筋や軟部組織との相関があり、
まずは内臓の状態を把握しないと(必ずしも病気がある、という意味ではなく)、
施術方針が決まらないからである。


 

そういうわけで、色々話している中で、
「先生、私、心臓止まったことがあるんです。」
と。


えっ?


詳しく聞いていくと、「異形狭心症」という病気だったらしい。 詳しくはこちらに。

 

 

 

虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)は、心臓に十分栄養が行き渡らないためにおこります。冠動脈の動脈硬化により狭窄が起こった結果、胸が痛くなったり、息切れなどの症状の労作性狭心症と、冠動脈の血管自体が痙攣して細くなる異形狭心症があります。異形狭心症は、決まった時間に10~20分の発作が起きるものです。

 

 


不勉強の為、あまり耳慣れない疾病だったので、
調べてみた。
その方は、実際に急に心臓が止まり、
徐々に手足が冷たくなってきて、意識が遠のいていく感覚を覚えていたらしい。
その時の感覚的には、かなり長い時間のように感じたが、
あとで聞くと、1分以内のようであった。
(当たり前か。それ以上の心停止があったら、蘇生率はガクッと落ちる。)


 

まだまだ知らない病気がある。
東洋医学の場合は、必ずしも「病名」に捉われることはしないが、
やはり把握しておく事は基本中の基本。

 


日々、様々な患者さんと出会い、格闘している毎日である。