私はスポーツ系専門学校で教鞭を執っているが、
基本的には「けっこうオモロイおっさん」で通っている(と自分では思っている)。
それほど細かいことも言わないし(と自分では思っている)、
ガミガミ言うわけでもない(と自分では思っている)。

(ですが、このエントリーを書いていたら、そうでもないかな?と思い始めました…)


ただし、幾つかの部分だけに於いて、
極端なぐらいに厳しくする部分を決めている。

①挨拶(礼)。
②こちらが何度も話をしている事柄について、質問してくること。
③“無礼”な態度。
④泣きつき。


長くなるので、今回は①の「挨拶」のみについて。


①の挨拶は言うまでもない事だが、
それでも講師によっては「あきらめ」の境地に入ってしまっている人も多い。
実はそれもやむを得ないと思えるぐらい、若者の態度は「酷い」のだ。
もしも細かく完璧にやらせようと思ったら、なかなか講義に入れないかもしれない。
しかし社会生活に於いて、挨拶は基本中の基本。
しかし今の若い人は細かい事を指摘しすぎるとキレがちなので、
私は一点のみを守らせている。
「挨拶(礼)の時は、両足を揃えること」。


これは、まず「形」を作ることで、
そこから徐々に「心」を形成していこうという意図である。
本来は「挨拶とはいかにあるべきか…」を語るべきかも知れないが、
心が形に表れる過程は、ある程度人間として成熟している段階である。
武道の「型」のようなもので、その形を癖にすることで「心」に昇華させるものだ。


また、面接などではまず「形」を見られることから始まるので、
そもそも「挨拶」をしっかりすることは、
相手に対して「私は貴方のことを受け入れようと、心を開いていますよ!」をアピールすることにもつながり、
こちらが受け入れ姿勢を示せば相手も「受け入れよう」という心になり、
互いが「受容しあう」体勢が出来上がる。
重要な“コミュニケーション”の第一歩なのである。


そんなこともあり、
足を揃えていない学生がいると、何回でもやり直しをさせる。
本当はこれ以外に「声が小さい」「礼の姿勢が悪い」と、言い始めたらキリが無いが、
あれこれ指摘せず、この1点のみに絞っている。
約3ヶ月、ようやく浸透してきた感もあるが、それでも毎回注意しなければならない。
若者の現実は、こういうものなのだろう。
(ま、最終的には“人”によるのだろうが…)


…最初に「細かいことは言わない」と書いたが、
やっぱり、十分に細かいかしら…あたし…