以前のエントリーの続き。
今日からジャンプ選手の東京合宿。
東京に来る直前、選手たちで関西方面に出向き、
某大手スポーツメーカーの工場にて、ジャンプ用スーツの作製を行ってきたらしい。
昨年までは、注文したものを現地で受け取り、
修正があれば要望を添えて工場に送り返して、ということを繰り返していたらしいが、
それでは時間も掛かるし、ラチが明かない事も多く、妥協してしまう結果になっていたので、今季は工場に張り付き、その場で注文を付け、即修正を繰り返すスタイルにした。
スキージャンプに於いては、年々マテリアルの工夫が成績に反映されることも多く、
各選手がオリジナルで注文を付け、
自分のジャンプスタイルに合ったスーツを造るようになっている。
この辺りは、ゴルファーがクラブの微妙な角度やバランスにこだわったり、
野球選手が、バットの重さや重心、グリップのミリ単位まで気にするのと同様である。
ポイントは、「動きやすさ」「ムササビ状態」「空気の溜め」である。
「動きやすさ」は、その選手が滑るスタイルや体型により、どこに縫い目を持って来るか、である。
例えば、骨盤辺りに来るかウエスト辺りに来るかで、選手固有の違和感がある。
「ムササビ状態」は、以前のエントリーにも書いたように、ルールの範囲内で、
いかに股下に余裕を作って、風を受けるかである。
それも、立位で余裕があるよりも、飛び出した時に股下に余裕が出来るよう、
生地のカッティングを工夫する。
「空気の溜め」は、近年工夫する選手が出て来たらしいが、
スーツの背中に空気が溜まるようにすると、それだけ浮力が得られやすい。
その為には、襟ぐりの余裕を、喉側に持ってくるか、うなじ側に持ってくるかで、全く変わってくるらしい。
また空気が溜まりやすいように、背中をボックス状になるようにカットしたりなど…。
その「空気の溜め」に着目して、背中のカットを最初に工夫した日本人選手のパイオニアは、
ノルディック複合で荻原健司選手の跡を継ぐ日本のエース、高橋大斗選手だそうだ。
このように、世界のトップを狙う選手はもちろん、
少しでも“上"を目指す選手は、日々トレーニングを重ねつつ、
細かい部分の創意工夫をしている。
「そんな小さいこと」と笑うなかれ。
このわずかな差が、勝敗を分けることもあるのである。
今日からジャンプ選手の東京合宿。
東京に来る直前、選手たちで関西方面に出向き、
某大手スポーツメーカーの工場にて、ジャンプ用スーツの作製を行ってきたらしい。
昨年までは、注文したものを現地で受け取り、
修正があれば要望を添えて工場に送り返して、ということを繰り返していたらしいが、
それでは時間も掛かるし、ラチが明かない事も多く、妥協してしまう結果になっていたので、今季は工場に張り付き、その場で注文を付け、即修正を繰り返すスタイルにした。
スキージャンプに於いては、年々マテリアルの工夫が成績に反映されることも多く、
各選手がオリジナルで注文を付け、
自分のジャンプスタイルに合ったスーツを造るようになっている。
この辺りは、ゴルファーがクラブの微妙な角度やバランスにこだわったり、
野球選手が、バットの重さや重心、グリップのミリ単位まで気にするのと同様である。
ポイントは、「動きやすさ」「ムササビ状態」「空気の溜め」である。
「動きやすさ」は、その選手が滑るスタイルや体型により、どこに縫い目を持って来るか、である。
例えば、骨盤辺りに来るかウエスト辺りに来るかで、選手固有の違和感がある。
「ムササビ状態」は、以前のエントリーにも書いたように、ルールの範囲内で、
いかに股下に余裕を作って、風を受けるかである。
それも、立位で余裕があるよりも、飛び出した時に股下に余裕が出来るよう、
生地のカッティングを工夫する。
「空気の溜め」は、近年工夫する選手が出て来たらしいが、
スーツの背中に空気が溜まるようにすると、それだけ浮力が得られやすい。
その為には、襟ぐりの余裕を、喉側に持ってくるか、うなじ側に持ってくるかで、全く変わってくるらしい。
また空気が溜まりやすいように、背中をボックス状になるようにカットしたりなど…。
その「空気の溜め」に着目して、背中のカットを最初に工夫した日本人選手のパイオニアは、
ノルディック複合で荻原健司選手の跡を継ぐ日本のエース、高橋大斗選手だそうだ。
このように、世界のトップを狙う選手はもちろん、
少しでも“上"を目指す選手は、日々トレーニングを重ねつつ、
細かい部分の創意工夫をしている。
「そんな小さいこと」と笑うなかれ。
このわずかな差が、勝敗を分けることもあるのである。