取り違えという今の日本ではほとんど聞くことのない題材を描いた是枝監督作品。
カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞したことで期待も高い作品です。

ですが、期待が高すぎたのか個人的にはやや期待はずれでした。
血と情とその間の苦悩を描いた作品というよりは、
取り違えという題材のもとで親とは何かを描いた作品ということでしょうか。
そう考えたとしても、福山が父になる過程の描写がやや弱く感じられ、
また最後の決断も、個人としては流された感じを受けました。

「普通」の定義は難しいことを承知で、
もっと普通の家族で取り違えがあったらどんな作品になったのかが気になります。