与えられた任務は10億円の懸賞金が懸けられた凶悪犯=くずの護衛。

物語の骨子というかコンセプトは凄くおもしろい。
ですが残念ながらディテールがイマイチ。

誰がいつ襲い掛かってくるのか、
そして裏切るのか分からない、
そんな緊張感が序盤から続きます。
このまま行けば傑作と思ったのですが、
中盤あたりから?が浮かぶシーンが増えてきます。

新幹線降りて歩き出すところとか、
突然やってきた前の被害者の父親とか。
SPなのにぼやっとして逃げられたり撃ち殺されたり。

そもそも、それだけ周囲の人間を買収に成功できたなら、
SPの二人ももっと買収できるメンバーを選択できたのでは、
という根本を覆しそうなことに説明がつかないと思うのです。

最後まで見ると犯人のくずっぷりは分かるのですが、
序盤はそこまででもなく、
「こいつは殺されても仕方ない」
と思えるまでに時間がかかるのも勿体無いところです。

また最後のシーンは是非が分かれそう。
一つ前で終わっていたらこの上なく後味が悪い。
けれどもそのほうがむしろよかったのではないでしょうか。

藁の楯 (講談社文庫)/講談社

¥600
Amazon.co.jp