トヨタ不動産と三井不動産、「トヨタ自動車 東京本社ビル」を取得 2023年6月から日本サッカー協会も入居へ(Impress Watch)  

 

 

 一方では、「トヨタの新車販売台数、3年連続で世界一...独VWグループを上回る」と持ち上げられながら、一方では自社ビル売却とトヨタ不動産と社名変更して今頃不動産業参入?と何とも意味不明な動きをしているのです。

 

 世界一というのは本来誇らしい事ではありますが、状況によっては大きなリスクとしかならない事でもある。今や欧州ではEVが一割を超えており、今後は米国でもEV化が加速されるのです。

 

 当然のことながら、EVはガソリン車からの乗り換えであり、EVが普及する分、ガソリン車が減ると考えられるでしょう。そして、事もあろうにEV化が出遅れているトヨタが、ガソリン車世界一位の実績を持っている。

 

 世界中のEVメーカーから標的になるのは間違いないわけで、EVが売れる分、TOYOTAの業績は悪化すると思われます。それを補う策として不動産業へ進出するという事ではないでしょうが・・・

 

 今後、TOYOTAグループで身売りが盛んに行われるのは必定であり、当然、そこには多くの不動産があるわけです。恐らく、それを一手に引き受けて、少しでも利益を出そうと考えているのかもしれません。

 

 そして、その先にはTOYOTAグループから出ていく社員たちの転居にまつわる不動産売買もある。東和からトヨタと社名を変える事で、グループ内での存在感を示したいのではないかと思います。

 

 TOYOTAグループという巨大企業が、今後どのようにダウンサイジングを進めていくのか見ものですが、これまでのところ、そういう雰囲気はなく、飽くまで強気で攻めていくという事なのでしょうか。

 

 大企業に規模縮小という選択肢はないのかもしれません。自ら規模縮小して生き残るのと倒産により解体されるのでは結果は天と地ほどの違いがあると思うのですが・・・