資本主義が静かに衰退を始めていると言えるワケ(東洋経済オンライン)  

 

 

>資本主義は崩壊しないが、今、静かに衰退を始めている。

 

 何を根拠に崩壊はしないと断言しているのでしょうね。

 

>21世紀に入って、なぜ急に成長が終わってしまったのか。

>これが第1の謎である。

 

 やはり、学者は市場というモノを見ていないね。逆に成長が終わることが分からないのなら、成長が始まることも分からないのではないだろうか。

 

 結局、要は、経済については何も知れないという事を自ら語っているという事になるのではないか。経済を学んでいるから知っていると思われる学者だが、単に先生のいう事を伝言しているだけで、その伝言の意味を理解していないという事だと思う。

 

>第2の謎は、なぜ急にインフレーションが起きたのか、ということだ。

 

 学者は実際の経営に携わっていないから分からないのは当然だと思うけど。しかし、販売数量が減少していく中で、どうすれば利益を上げられるかと考えれば価格を上げるしかないという結論しか出ないのでは。

 

 後は、それぞれの業界に於いて全員が同じ状況になるかどうかで決まる。昔は業過での足並みが揃わないから、カルテルを組もうという事は無かったのだろうが。

 

 今では業界全体が不況であり、全員が価格を上げることを望むから実現できるという事になる。カルテルは違法行為だが、各自が苦し紛れに単価を上げた結果、業界全体も単価が上がったという事であれば違法とは見なされないだろう。

 

 それは、前にも書いたが、10%程度の利益なら妥当で、霊感商法みたいに、数倍の利益を得れば違法だという実に曖昧な対応と実に同じように見えるのが笑える。

 

 それを見極めるのが政府の役割となるのだろうか?

 

>第3は、格差拡大の謎である。1970年代までは、格差といえば南北

>問題であり、先進国と発展途上国の所得格差の拡大であった。

 

 学者の特徴が実に現れる言い方だ。昔が常に正しく、それに合わない現代を謎と言って認めないのである。本来は、今起こっていることが正しいのであり、過去はむしろ謎と呼ぶべきものなのだ。

 

 この逆の考えが思考停止を引き起こすと言えるだろう。謎とは疑問ではなく理解できないと諦めた現象である。従って、それを徹底的に究明することはない。

 

 その結果、資本主義は衰退しているが崩壊はしないと結論付けるのである。かつて、昔の人が老兵は死なずただ去り行くのみと言っていたが、去った後で死ぬのである。

 

 つまり、資本主義もかつてはなかった考えであり、普遍的なモノではない以上、衰退し崩壊する運命にあるのである。衰退とは、要が無くなったから起こるモノであり、必要に依って生まれたモノは不要になれば捨てられる運命からは逃れられないのである。

 

 これまで長きに渡って人間界にあった資本主義だから、これからもずっと続くと思えることが信じられないのですが。学校で勉強した人たちは、それが絶対であり未来永劫買わないモノだと教えられたのでしょうか?

 

 諸行無常とか栄枯盛衰という言葉は聞いたことあるのかもしれませんが、その意味を全く理解していないのかもしれません。それは、我々人間にだって生と死があるわけで、学校で勉強した人は自分は死なないと思っているのでしょうか?

 

 長々と文字を重ねながらも、何故、資本主義が衰退し始めたかを探る気配もなく、ただただ起こっていることを列挙するだけでは何の意味もないと思うのです。

 

 きっと、学校で勉強することでどんどんバカになっていき、今や何の論理も築くこともなく、ただただ、学校で夏休みにやっていた「朝顔の観察」の様に、ただただ現実をリポートすることしか出来ないのかもしれません。

 

 企業や地方自治体に政府という様々な組織に於いて、その中枢にいるのは日本人の中でも相当に勉強した人たちであり、その結果、滅茶苦茶バカになってしまったことで、何も出来なくなったという事なのかもしれません。

 

 そう言えば、論文数が激減しているという話も聞いたことがあるし、書いても盗用だらけで自ら理論を作り上げる人は居ないという状況に陥っているのではないかと思います。

 

 もしそうであれば、日本は想像以上にヤバい状態にあると思わなければいけないわけで、後100年と見ていた日本人の寿命も、22世紀を迎えられないという更に厳しい状況を想定しなければいけないのかと思う次第です。