なぜ新車が手の届かない価格になっているのか…日本人を直撃する「スタグフレーション」という経済危機 値上げラッシュに便乗しているわけではない | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)  

 

 

>自動車などはまさに鉄の塊ですし、冷蔵庫や洗濯機にも大量の金属

>が使われています。テレビやパソコンの本体は金属に加え、石油由来

>であるプラスチック類が多用されていますから、原油価格の上昇や円安

>の影響を受けることになります。

 

 何としても外部環境に依るインフレと言いたいのですね。

 

>これら工業製品の原材料比率は25~30%が一般的です。

>2022年4月からの値上げを発表しており、ソニーは各製品について

>3~31%価格を引き上げました。

 

 しかし、原材料費が仮に30%ととして、それが20%上がったとしても、全体としては6%の値上げで済むのではないでしょうか?それを30%も上げちゃダメでしょう?

 

 そもそも、資本主義が成功したのは貧しかった人に、例えば自動車というモノを安く提供できたからです。庶民が買える値段にしないと売れることはない。

 

 でも製造業は今それが出来ないのです。何故か?それは販売台数が落ちており、値段を下げると会社が潰れるから。

 

 要は毎年売り上げを増やしていかないと企業は潰れるのです。まだ最悪、対前年と同じであれば生きていけますが、それを下回ればお金が回らなくなる。

 

 借金で始めた事業は、金利を稼がなければ借金が増え続けて企業を潰すのです。資本主義はお金を増やし続けなければ維持が出来ない構造になっているという事です。

 

 そして、販売台数が年々減少を続ける中で生きていくには、単価を上げるしかない。しかし、それをやれば更に販売台数は落ちることになる。そのインフレスパイラルがこれから始まるのです。

 

 こういう世界で生きていけるのは中小零細という市場規模が小さい企業だけです。これまで安泰と思われていた大企業で生き残れる企業はないというこれまでではあり得ない事態が起こる訳です。

 

 もちろん、中小零細だって安泰ではない。ただ、大企業よりは長生きできる可能性が高いという事です。何れ大企業がそれに気づけば、会社を分割して中小零細化することでしょう。

 

 そうすると、これまでの中小企業に勝ち目はないかもしれません。だけども、会社を分割する勇気が持てない大企業が多いでしょうから、それは意外に少ないかもしれません。

 

 かつては寄らば大樹の陰などと大きいものに近寄ることが理想でありましたが、これからは、如何に大きいものから離れるかが重要になると思われます。

 

 もちろん、その最たるものが国家であることは言うまでもありません。国家に見放されて嘆く人も少なくないかとは思いますが、それは、悪い事ではなく、将来を考えると良い兆候だと言えるでしょう。

 

 この世界は実にアベコベ社会なのです。世間が良いと思う事は実際は悪いことであるので、世間の評判を当てにしてはいけないのです。