「後継者不足」は大企業の方が深刻? 時価総額5兆円「日本電産」が渡せないバトンの行方(ITmedia ビジネスオンライン)  

 

 

  中小企業に限らず大企業まで後継者が育たない事態になって来たようです。この理由は二つあります。

 

 一つは、学校教育の充実です。私より上の世代は団塊の世代に代表されるように、反教育感情を持つ人たちです。団塊の世代は学生運動をやっており殆ど勉強していない。

 

 みんな好き勝手にやってきだのです。その中からたまたま時代を担う経営者が出て来たに過ぎないのです。そういう人を育てようと教育するのですが、それを出来る人は居ない。

 

 逆に教育すればするほど人材は育たないのです。かつての有名な経営者や政治家の中には中卒だって多い。むしろ、大卒は殆ど大成していないのではないでしょうか?

 

 何故そうなるかと言えば、親切丁寧に教えるからです。そして、教えられた人間は考えなくなる。だから、成長しないのです。この理屈が分かる人は少ないでしょう。

 

 それが証拠に、例えば、日本の教育をダメにした田中角栄は、自分が中卒だったから勉強出来ればもっと良くなると思い込んで教員の給与を上げて優秀な人材確保に走ったのです。

 

 現実とは全く逆をやったのです。本来、自分が中卒でも総理になれたのなら、学校は要らないと思うべきです。学校で勉強しなかったから自分で考えて行動してきた結果、総理まで上り詰めた。

 

 そういう人の力は凄いわけです。その力がリーダーシップをもたらす。

 

 その自分の人生を見誤ったということです。周りが大学出ている人ばかりで惨めに思ったのかもしれません。それが中学を出ていたからそう思ったのでしょう。

 

 これが全くの無学なら、学校で勉強しない方が良いと思えたかもしれませんね。

 

 日本の教育が田中角栄によって非常に悪くなっていったのです。もちろん、有能な教員が増えたのですが。教えることが上手な教員は生徒から考える力を奪う事をしたのです。

 

 子どもたちは先生の言う通りにすれば良い点が取れる。

 

 これれによって考える力を失ってしまった先にいるのが、現在の人材不足という事になる訳です。教育と言うモノが非常に恐ろしいのは、その成果が表れるまで相当な時間が掛かるという事です。

 

 点数向上を教育の評価にする人には分かりません。しかし、結果は相当な時間を経て我々に襲ってくるのです。そして、点数しか見ていない教育者には、襲ってきた結果の意味が分からないのです。

 

 意味が分からなければ対応できない。後は嘆くだけ。実にお粗末なことだと思います。

 

 そして、その行き届いた教育は、人間をマイナーチェンジするのです。

 

 簡単に言えば、師を越えられないということ。凄い先生の元に居れば居る程そうなるでしょう。今でも昔の偉人を越えられない教育者は五万といるし、そういう人間ばかりではないでしょうか。

 

 マイナーチェンジされた人間は、社会を発展させられないのです。それは、今日の社会を見れば証明されると思いますが。

 

 師という現代社会の象徴を手本にすることで、新しい社会へとは進めなくなるのです。だって、新しい社会に師は居ないから。誰かに教えて貰わないと前には進めないのです。

 

 従って、時代を後追いするだけで先に進めないから状況は時間と共に悪化していきます。これが企業を潰し国家を潰す原動力にもなるのですが。

 

 後継者とは、後ろに居るのではない。実は、明日を創る前に居るモノであり、むしろ前継者となり得る人物でなければいけないのです。従って、現経営者の言う事を聞くようではダメだという事。

 

 それが新しい時代を作るという事なのです。学校教育を受けた人にはそれが出来ない。何故なら、そこに教科書はないしマニュアルも無いから。

 

 明日という未来は、真っ白なキャンバスと同じで、何もないから自分で全てを考えなければいけないのです。それは、教えて貰って出来ることではない。自分で考えるから出来ること。

 

 従って、その力を付けたければ絶対に教えない事となります。学ぶことと考えることは全く逆なのです。人を育てたければ、放っておくのが一番なのです。

 

 もちろん、それでは自分の思うようには育ちません。だから、それを捨てることが一番大事なのです。人間は皆違うのだから仕方ないのです。しかし、そうやって違うから誰もが生きる意味と価値を持つのです。

 

 これを教育で教えることは出来ないでしょう。だから、教育されることで誰もが苦しむ羽目になるのではないかと思います。本当に大事なことは他人から教わるのではなく、自分で掴み取るしかないと思います。

 

 そして、それをどれだけ出来たかで人生は決まるのかもしません。