他のところで書いていて気づいたのでこちらにも書いておこうと思います。

 

 人間世界は言葉で出来ています。そして、その作った世界が新たな言葉を作り出すのです。

 

 私たちは資本主義の世界しか知らないので、この世界で使われる言葉は普通の人間社会の言葉だと思い込んでいると思います。

 

 資本主義と言えば競争社会です。それは、国家間、企業間から個人間まであらゆる場所で過酷な競争を続けています。競争を作り出す言葉としてざっと思い浮かぶものは、勝ち負け、成功、失敗、優劣、富豪、貧乏と言った差別の為の言葉でしょう。

 

 脱資本主義となると、これらの言葉に意味がなくなるのです。これらの言葉が大きくなっていた時代から、今日では小さくなりつつあるような気がします。

 

 脱資本主義の世界とは、非競争社会であり、協調、共生社会となるので、こういう差別を引き起こすような言葉の必要性が無くなるのです。

 

 人間だけが言葉を話し、その言葉によって人間の生きる世界を作ることが出来る。この他にない優れた能力によって我々は驚異的な繁栄を手にしたのですが、その繁栄の代償をこれから払わされることになる。

 

 何事も良い面と悪い面があり、誰もが資本主義の良い面しか見て来なかったという事が今日の酷い環境を作った原因だと思います。

 

 従って、我々はこれまでの行動から得たものと失ったものをキチンと精査し、我々に本当に必要なモノが何なのかを明確にして、これからの人間世界を作っていくべきではないかと思うのです。

 

 その為に最も重要なのが言葉です。言葉の意味をキチンと踏まえて適切使わないと私たちの思う世界とは違う世界が作られることもある。それは、今の世界を見れば分ると思います。

 

 そして、そういうグローバルな世界という問題だけではなく、個々人が有するパーソナルな世界でもそれは同じであり、自分の人生を的確な言葉で動かさなければ、自分が思った人生にはならないということを肝に銘じるべきだと思います。