死亡説 | セッション トーク

セッション トーク

たわいのないことなど・・・。


夜。


部屋でくつろいでいると玄関から「ワカー!」というカミさんの叫び声が聞こえた。

カミさんが玄関を開けたときワカが外に逃げ出したのだ。




オイラはすぐに外へ出た。


家の前には街灯があるのだけど、灯りが届かないところは真っ暗だった。
懐中電灯だけが頼りとなった。


車庫に停めてある車の下や、ゴミ箱の後ろを探したけどワカムラサキを見つけることは出来なかった。


ワカーと呼んで周囲を見渡しても反応がない。


勢い余って遠くに走り去ってしまったのかもしれない。


しばらく探したときカミさんがもう放っておこうと言った。
そしてもう遅いので寝ると言った。


オイラも家には帰ったけど落ち着かなかった。


カミさんはオイラにも寝ることを勧め、ワカはもう死んだかもしれないと言った。

死んだ?

死んだことにして諦めるのか。


オイラはとても寝る気にはなれず居間でテレビを観ていた。

外は寒かったし、家以外の世界を知らないワカは迷子になったんじゃないかと心配だった。


居間から玄関の様子を見た。

しばらく見ていると外に灯りが点いた。
センサー付のライトに何かが反応したのだ。


玄関を開けるとワカムラサキが低い体勢のままこちらを見上げていた。

少し緊張した面持ちで怯えているようにも、威嚇しているようにも見えた。


ワカは出て行ったときを彷彿とさせる勢いで家の中に駆け込んできた。


外に出て二時間あまり経っていた。
寒かったので家が恋しくなったんだろう。

夜の冒険は終わった。




ワカは体のケアを終えると疲れたのかすぐに寝てしまった。


カミさんや子ども達ももうとっくに寝ていた。

オイラは寝つけない夜になった。



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