音楽が好きか、と聞かれてキライと答える奴はいないだろう。オレだってスキだ。でも、暑苦しくなることがある。真剣に聴けばそれだけ音楽は底が深い。例えばスネアの位置。ドラムが通常2・4拍目に鳴らすメインの太鼓のことだ。これがテンポの通りか否かで、その楽曲は表情を変える。通常はインテンポだが、R&Bなどではわざと遅らせて演奏される。「タメ」というやつだ。これの有る無しで音楽は大きく変わるのだ! そんな細かいところにシビレて音楽を聴きだすと、聴き流せなくなる。オムレツを焼きながらとか風呂に入りながらとか通勤しながらとかツレと話しながらとか、そんなイージーな状況で音楽を聴けなくなる。




音楽を聴くのが命懸けになるのだ。


それで食っていこうとするなら当たり前でショ。今、オレは小さな音で音楽を聴く。細かな音まで聞こえないように。そうやって米を研いだり、ネットサーフィンをしたり。真剣に聴くときは、他の作業をしない。サウンドのバランスやノリ、楽曲がイメージするものを聴き取るために必死になるからだ。それでもオレは音楽が好きだ。命を張ったものだから、そうカンタンにキライにはならないんだよ。