ギイの居所は掴めたか?
哲郎は彬に確かめた。

ギイは彼の本拠にいます、
精鋭部隊とともに控えてます、
彬は探索した結果を伝えた。

康晴、どう思う?
哲郎は康晴に話を振った。

ナオミのところにはまだ刺客は来てないのか?
康晴は確認した。

いまマチ子が守ってるが刺客は来ていない、
哲郎が答えた。

そうか、それなら多分気付いてはいない、
敵は我々が逆探知に気付いたことを気付いてない、
康晴はいい切った。

刺客はおろか威力偵察さえ寄越さないということは、
機をみてこちらの本陣に攻め込むつもりか、
あるいは我々の動きを観察して待ち伏せに利用するか、
おそらくどちらかだろう、
康晴の丸メガネがキラリと光る。

そしてその計略が成立するためには、
完全な奇襲でなくてはならない、
我々が逆探知を知る状況では奇襲も待ち伏せも成功しない、
つまり敵方は逆探知察知に気付いた時点で方針転換する、
さしずめ見せ玉として鉄砲玉を送り混乱させるとかな、
康晴は腕を組んでいる。

我々が逆探知に気付いていることに、
まだ敵方が理解していないであろうことを、
最大限に利用した方がいい、
全員が康晴の話を聞き入っている。

いい考えがある、
康晴は初めて笑ってみせた。