何? 幻影を使っただと?
彬の報告を聞いた哲郎は軽く驚いた。
俺と連太郎の幻影を敵方に見せて、
その幻影を相手に追いかけさせただと?
哲郎は睨みながら声を上げた。
その間、お前たち三人はずっと隠れていたのか!
哲郎は彬が頷くのをその目で見た。
やるじゃねぇか! セカンドよ!
哲郎は彬を褒める時、なぜかセカンドと呼ぶ。
お前は将来きっと出世するぞ、
哲郎の絶賛は彬を喜ばせた。
哲郎のこの言葉は、およそ20年後に実現する。
彬が哲郎を追い越すことによって。