借家に通い、時には泊まり。
行ったり来たりの日々がスタートして、間もなく一週間。
築50~60年の古い民家だし、電化製品は一切使わないしで、なんかどっかの田舎の旅館に来てるよう。
明かりは月明かりだけ。
トイレ行くにも、廊下を這って歩く始末。バブゥ←赤子
しかし姉は一日中そこから一歩もでる事なく過ごしている。
すんげぇ!
・・・・・感心してる場合じゃなかった。
で、私は一晩泊まって次の日の明るいうちに、元の自宅へ戻って晩御飯の支度をしたり、掃除をしたり、買い物に行ったり、途中でまた姉の借家へ様子を見に行ったりする訳。
あ~~忙し!忙し!
で、姉はというと、電磁波が悪化して何も出来ない状態の為、ひたすら繭の様に布団にくるまってるだけなもんで、すんげぇ暇な訳。
テレビもない。ラジオもない。パソコンもない。雑誌もない。
吉幾三もビックリ。
聞こえてくるのは、外界からの音のみ。
だから色んな音にも敏感に反応して、すっかり覚えているそう。
暇っつうても、全身ビリビリ痛くて発狂しそうなんだそうで、じっとするしかないというか、なんというか、時間が長くて仕方がないそうな。
朝。
古い木造のお家はとにかく防音というものが皆目ゼロ。
庭に鳥がやってきても、庭というより、真横で‘バッサバッサ’言ってるぐらいに聞こえる訳。
その度に‘ビクッ!’ってしてた。目が覚めるし。
私 「なぁなぁ?アレからす?うるさいよな?怖いし・・・。」
姉 「あんな。からす賢いやろ?あいつらな。犬の鳴きまねしよるねんで・・・。」
私 「???。犬の鳴きまね?からすが?カァじゃなくてワンかいな!?」
姉 「そうや。しかもめっちゃ上手い奴と、練習中のカラスおるねん。」
私 「うっそ~ん!」
次の日。
私 「オネエの言うてた通り、からす来たな。ほんでへったくそな犬の鳴き声まねしとったな!」
姉 「あ~~。あれ又別のからすや。」
私 「・・・・・・うっそ~ん」
一体何羽のからすの違いを、姉は知っているのか・・・。
確実にあの借家での生活に対応しとる・・・・。
がんばれ姉!
暇すぎてしまいにゃ、からすと喋ってそうやけど・・・。