う~~~ん…日本にとっては大変厳しい結果になりました。
予選の対戦順は皆様ご存じの通り
エストニア→アメリカ→フィンランド→スイス→中国→スウェーデン→ニュージーランド→イングランド→ノルウェー
という流れでしたが、序盤の3連勝でいい感じになってきたと思った後のまさかの連敗でした。
日本ペアの戦い方で今回ポイントになったのは
「投げ順」と「ショット精度」にあったように思います。
諸外国のチームでは女性が1,5投目を担うことで男性がハウス内の形を変える役割を持つ、というパターンが多いですが、日本の場合は吉田さんがリード、松村さんがフォースということで、通常の投げ順はこれとは逆になっています。
ただ、パワープレイのエンドで吉田さんのウィックを利用するために投げ順を試合中に変えることがある、ということがこのペアの特徴でもありますね。
Bグループの日本戦だけを見ると投げ順を日本のように変えていたのはスイスだけでしたが、日本のような変え方は珍しいのでしょうか?
この作戦は、アメリカ戦で早速論議を呼びました。
この試合は6-4とリードした7エンドにアメリカのパワープレイ。そこで作戦通り吉田さんが1,5投目を投げました。このエンドでは見事にウィックが成功したのですが、その後の松村さんのドローが長くなってしまうなどチャンスを生かせず結局同点に。それでも次のエンドで日本がパワープレイを使えるということで、まだまだ優位には変わりはなかったのですが…。
8エンドではアメリカが置いたセンターガードのウィックに失敗し、アメリカがどんどんセンターをふさぐ戦略に。しかしここでは松村さんが上手くテイクショットを決めてアメリカの石をすべて出し、日本にとってはいい形になったのですが…。
アメリカがラストショットでセンター裏にドローを決めたことで吉田さんにプレッシャーをかける形になりました。位置的にはT奥でしたのでT前よりは楽なのですが、それでも試合を決めるラストショットを投げるということがいかに重いのかが分かる幕切れになりました。
これで気持ち的にダメージにはならないかという不安を吹き飛ばすようにその後は3連勝。世界一の経験もあるスイスペアも破って勢いに乗るかと思われましたが、残念ながらその後は再びアイスコンディションをしっかりつかめずにズルズルと負けが込んでしまいました。
(今回、スイスは本調子ではありませんでしたが…)
吉田さんが真ん中の3投を投げるときはどうしても石をいっぺんにテイクアウトするなどしてハウスの形を変えるのは難しくなりますので、最初にしっかり石を縦に置けないと苦しい形になってしまう…という展開が続いてしまいましたね。
スウェーデン戦も、相手の精度から考えると勝つことは難しかったとはいえ、日本ペアが3連勝した時の精度があればもっと僅差で食い下がれていたと思うのです。そしてそのことが次の試合への自信につなげられたのかも…と思ってしまいます。
本当に、惜しかったです
そして後半負けが込んでしまった結果、日本はBグループでまさかの8位。
Aグループ9位の韓国とシード権を争うことになってしまいました。
アジア勢同士でこういう争いをしなくてはならないのは何とも切ないです
さて、予選通過は各グループ3位までとなっていますが…
それ以外に注目されるのはオリンピック出場権をかけた争いですね。
今後行われる試合は
●各グループ2,3位による準々決勝
カナダ-スイス イタリア-ノルウェー
●オリンピック出場権(7位)決定戦
チェコ-アメリカ
●各グループ8,9位によるシード権争い
ハンガリー-フィンランド 韓国-日本
●準決勝、決勝、3位決定戦
そしてスペインとエストニアがシード落ちとなりました。
エストニア、まさかの最下位だったのですね…。
初戦のあの強さはいったい何だったのか
さて、ミックスダブルスでも日本は最終予選でオリンピック出場権獲得を目指すことになりましたが、MDでは各国の力の差が4人制ほど開いていないだけに、段違いで厳しいですよね。
今回意外に不振だったRCFを始め、ヨーロッパ勢もオセアニア勢も強いです。そして韓国もいます。先取りになってしまいますがここにアメリカも入ってくることになります。
そろそろ、ミックスダブルスの位置づけをもう一度考え直さなくてはならなくなるでしょうね。