学校で娘の面談があった。


娘の面談は、いつも問題なくスムーズに終わる。

今回もササッと帰ってくるつもりだった。



うちが最後の面談だったみたいで、娘の担任から「校長から話があるので…」と面談終わりに校長室へと通された。



校長は4月に異動で赴任したばかりの校長。

我が家に何の話だろうと思いながら校長室へと入った。



『辛い事を思い出させてしまいますが…少しだけ話させてください。』


この一言で、息子のことだ。と察した。


前任の校長から話を引き継いでいるようだった。

話は卒業式のこと。


●卒業証書を息子の分も用意をするつもりでいること。


●卒業式に出席をどうか。


●卒業アルバムをどうするか。



全て私達家族の気持ちを尊重しますという前提の話だったが。


他の家庭とは別の涙が出てしまうのがわかっていて、卒業式に参列なんて出来るはずがない。

我が子がいない現実をさらに絶望するだけ。

そんな場所に、自ら行くなんて無理。



ただ、息子の事を忘れず声を掛けてくださったことには感謝。息子くんなら、素直にありがとうって言うよね。


ママ、卒業式には行けないけど、卒業証書だけは頂こうね。

息子くんが生きた証だものね。


泣かずに「ありがとうございます」と言えるように心の準備をするよ。