地元徳島の出身バンド、四星球のフェスがあるとの新聞記事を見てOKAMOTO`Sが出演する事を知り、即チケット購入したのが、数ヶ月前の梅雨の時期の話。

数ヶ月後である先週9月23日の話
地元の佐那河内村(さなごうちそん)という村の、廃校となった中学校で、四星中学校文化祭という名の音楽フェスに行ってきた。
感想一言で言えば、「すごく楽しかった。」に尽きる。

まず、イベント名が文化祭という事で、一般スタッフは学生服。客も学生風コスプレして行けば何か貰える。
また、マイナーな村での開催なため、交通量も少なく渋滞なく現地到着、解散が出来る。
(駐車場から会場までが、徒歩20分程度の時間がかかるけど)

メインのイベントについては、学校のグランドに全員入っても余裕がある位の客数であり、(地元新聞記事では、23、24日で計約2500人らしい)
有料ステージ(体育館)、無料ステージ(グランド)を見るにしても、
「見たいのに、人多過ぎで見られない」とか
「複数ステージの開催で、同時に見たいけど、こちらを捨ててあれを見よう」
とかがなく、会場でのイベントは、ほとんど1つだけの進行という有り難さ。
で、各アーティストがステージ開始する体育館も、ほとんど待ち時間無く入れる。
(但し、先頭で見たい人は並ぶ必要あり。ついでに体育館ステージは、窓を締め切りサウナ状態であり、この中でライブ終了まで居なければならない。)

肝心のフェス内容だが、行ってきたのが初日の23日。



まず、開催挨拶と無料ステージのアーティストPANは、駐車場から会場までの徒歩中に音だけ聞こえ、直接は見られなかった。

見たのはDANCEイベントの阿波踊り。地元佐那河内村の連であり、県外人が見れば楽しいだろう。
ついでに客も踊れる「にわか連」にすれば、最初から盛り上がるのだが。



次は有料ステージの「私立恵比寿中学」。
これのファンの盛り上がり方は凄いの一言。
ついていけない。
この熱気に体育館がだんだんとサウナ状態になっていく。





次は無料ステージのコザック前田。
会場テントで購入した軽食を、学校のグランド地べたに座り、生音を聞きながら食べる贅沢。


「フェスってこれやなあ。」と満足。

昼食後、会場テントでラバーバンドを購入し、他アーティストの物販テントを見る。
チャットモンチーの元メンバー高橋久美子さん本人も、本の販売をしている。
田舎なので客も少なく のどかそうでいい。

そんな状態で、有料ステージの体育館からベースの響き渡る音が聞こえてきたため、今回の目的OKAMOTO`Sのステージへ。

音合わせ中だったが、流して1曲演ってくれた。
「一流アーティストの肩肘張らない緩やかな1曲が聞ける事がフェスっぽくていい。」
そのまま、前列から5番目付近に場所を取りライブ開始。
アルバムのオペラやNoMoreMUSICから数曲。なぜか途中でサチモスの曲を1曲演奏してくれ得した気分。
1番目のエビ中ライブの熱気が冷めない高温多湿の体育館で、更に熱気が高まり、演奏が全て終わる頃にはオカモトショウも着ているシャツは汗で透ける程濡れ、自分も地面に汗が滴る程濡れていた。

イベントスケジュールでは、OKAMOTO`Sの後は、教室での公演にハマオカモト出演とあったため教室会場に向かうが、客が多過ぎで入れず諦める。

しかし同時進行で、グランドの無料ステージで「DJトーキョータナカ」のライブがあるため、ついでに見に行く。
「何してくれるのか?」
と待っていると、狼の被り物した人物がステージに登場。
「マンウィズがサプライズゲストに来たか?」
と驚き、ステージに近づくためダッシュするが、これがDJトーキョータナカらしい。知らなかった。
後で調べて知ったが、DJトーキョータナカはマンウィズザミッションのボーカル本人らしい。
ノル曲を流して客を乗らせ喜ばすという芸風で楽しませてくれた。




この次は、重鎮オレンジレンジの有料ステージ。
先に2ステージを終えた体育館に入るだけで、外気よりも10℃以上高温な温度差に体力気力が削がれる。
体育館の後方位に場所を取り、演奏を聞きながら皆に合わせ、飛ぶ、腕振るの運動を繰り返し、体力を消耗させ、汗でびしょびしょ状態で終了。
疲れから、途中で集中力が無くなり、
「次が最後の曲です。」
というセリフが出た時は、正直ほっとした。

この頃になると、会場設置の自動販売機は売り切れ表示が点き、会場テントで販売するペットボトルは氷もすでに溶け、水につけたままの状態なため、ぬるい。
しかしこれを飲むしか水分補給方法はない。これもフェスの定番。

で、クールダウンして、グランドで
「くもゆき」
のステージを見る。
チャットモンチーのメンバー福岡晃子さんがベースをしているバンド。
このイベント初の女性の歌声に癒される。
演奏も余裕があり、演奏間にトークも入れてくれ、見ているだけでほっとする。
演奏途中で、演奏者全員の阿波踊りが入り、演奏途中でまさかの無音時間が有るなどのハプニングも余裕で乗り越えてくれる。
「演奏者も客も、なんか楽しそうでよかった。」という感じ。

その次は今回の主役、四星球のステージ。
四星球については予習もせず、毎年NHK地方局のモンスターバッシュ(四国のフェス)特集番組で、曲と映像が出ていたのを見ただけ。の状態でステージへ。

体育館の中央位に場所取りしライブスタート。
四星球4人は、いきなり会場脇に出現。
客におんぶされたり、寝たままの手渡し状態でステージに上がり込む。
で、曲が始まるが、何も分からずに皆に合わせ手を振って乗る。
途中、曲を中断し、
他アーティストに宇宙人の格好をさせたり、
会場が「佐那河内村」という村であるが、シャレで以前話題となった偽物作曲家の「佐村河内」の顔パネルを持って走り回ったり、
10周年という事で、10回連続縄跳び大会をしたり楽しませてくれる。
しかし曲もばっちり決まっており、うまい。
最後、度肝を抜かれたのが、ボーカルの北島康雄さんが急に
「今から全員でグランド走るぞ。」
と言い出し、北島さん先頭で、1千人以上の客が
「ユーエフオー、ユーエフオー」
と歌いながら列になって体育館を飛び出し、校舎を走り抜けグランドに集まり、皆で手作り打ち上げ花火?を見守り、最後はグランドの無料ステージでアコースティックライブをして終了という予測不能な出来事。


左の裸のおっさんが北島さん。

手作り打ち上げ花火

「これ、日本のアーティストのライブの伝説になるな」
と思う程の感動。

プラス

客全員で校内を走り抜ける時の無茶ぶりな感じが、
もう数十年前の学生時の文化祭のバカ騒ぎの感覚に似ており、
「これって、文化祭の締めとして、全校生徒で輪になってぶつかり合うワッショイ!ってやつと同じ感じ。」
と懐かしい思いを再度味わえた事。

これだけやって、1日分でチケット6500円は安過ぎるほど楽しめる。

今回の会場の校舎は潰されるらしいが、来年も同じ場所で、涼しい秋頃に再度開催して欲しい。
今後四星球ライブはチェックしとかなアカンなと思ったほど良かった。