先日、同僚と上司と3人でランチに行きました。
いつものお店。いつもの流れ。いつものように親子丼を頼んで、いつものように箸をつけたその瞬間です。
ん?なんだかお肉が、ふわふわしている。親子丼の鶏肉って、もっとこう…「鶏肉です!」って顔をしているはずなのに。
口の中に入ってきたのは、どう考えても挽肉の食感でした。
「あれ?鶏肉じゃなくて挽肉じゃない?」思わず声に出すと、同僚も上司も「確かに、肉が変だね…」と頷きます。
もしかして、そぼろ丼と取り違えた?そんな話をしながらも、時間がなかったので、お店の方に伝えたあと「作り直しましょうか?」と言われても、「大丈夫です」と答えて、そのまま美味しくいただきました。(美味しかったのがまたややこしい。)
問題が起きたのは、お会計の時でした。お店の方が、こう言うのです。
「親子丼です。」
いや、確かに親子丼を頼みました。でも、食べたのはたぶん、親子丼じゃない。
そう伝えると、「親子丼とそぼろ丼は器が違うんです。お客様のは親子丼の器でした。」と、強めの口調で返されました。
器が親子丼でも、中身がそぼろなら、それはそぼろでは…?と心の中でつぶやきつつ、さらに追い打ち。
そぼろ丼は、そぼろと卵が半分ずつご飯にのっているタイプらしいのです。でも私が食べたのは、卵でとじられていました。
遠目には親子丼にしか見えない。では、私は何を食べたのでしょう。賄い?試作品?「親子丼っぽい何か」?
その場の空気が、じわっと重くなった時、私は反射的に上司に言いました。「もう、親子丼のお代を払います…」
こういう時、早く終わらせたくなるんですよね。面倒を避けたくなるというか。私の悪い癖です。
でも、上司は一言。「それはダメだよ。」
そして続けました。「いつもこのお店に来てるのに、こちらが間違ってると決めつけるのは残念です。お肉が違ったんです。さっき見ましたよね?」
かっこいい。静かに、でもちゃんと伝える。言うべきことは言う。
一方、お店の方は納得していない様子で、「小さいお肉が入ることもあるんです」と言います。
いやいやいや。鶏肉と鶏挽肉の違いくらい、分かります💢確かに挽肉でした。ふわふわでした。
結局、最終的にはそぼろ丼のお代を払うことで一件落着。…したのですが。気づけば15分ロス。ランチタイムにおける15分は、結構大きい。
こういう時、「もういいや」と諦めてしまうのは私の悪い癖。でも、きっと私みたいな人、多いですよね?
だからこそ、思っていることをきちんと伝える上司の姿が、妙に眩しく見えました。
親子丼(だったのか、違ったのか分からない何か)よりも、あの日いちばん印象に残ったのは、上司の一言でした。