母さん、
僕のあのマスク、どうしたんでせうね？
ええ、昨年の春から郵便局の人たちが
大変な思いをしてポストへ届けてくれた
あのマスクですよ。
母さん、あれは小さなマスクでしたよ、
僕らはあのときずいぶんくやしかった、
だけど、
いきなりコロナが蔓延したものだから。
マスクはドラッグストアから姿を消し、
スーパーには買い出しの人が行列し、
幾多の自主警察が目を光らせて
世回りをしてくれましたっけね。
けれど、一向に収まらなかった、
なにしろ恐ろしい病で、
時の流れが止まったままなのか、
激流なのか全くわからないまま
「布マスクがいいね」
と君が言ったから四月のあの日を、
マスク記念日にしたんだね
あれから一年 もう一年
ダイヤモンド・プリンセスだったのか
万景峰号だったのか記憶も混乱白濁し。
母さん、
僕のあのマスク、どうしたんでせうね？
もう一年も前の事になったマスク騒動。
早いのか遅いのかわからなくなります。
その割に日々は以前と殆ど変わりなく、
むしろ忙しくなっている不思議。
今期は少し、慌ただしさを削って生きたい。
インスタはじめました
ワンコがいっぱいです