感受するこころ | 上田 真一郎 犬のためのヒーリングデバイス CS60

上田 真一郎 犬のためのヒーリングデバイス CS60

   大切なことは全部犬が教えてくれた
ペットと飼い主さんを「言葉」でつなぐコミュニケーションを。

ペットと飼い主さんを言葉でつなぐ 

動物対話士®️上田 真一郎 です。

 

 

星はじめましての方はこちら星

 

 

虹   今月の募集はもうすぐスタート   虹

虹   風邪がよくならなくてすみません  虹

虹ホームページのメニューもご覧下さいませ虹

 

星お問い合わせはコチラ

 

 

僕の好きな映画の一本に、河瀬直美監督の

「あん」と言う映画がある。

 

さえない中年男が生地を焼いている町の小

さなどら焼き屋にある日、徳江という名の

高齢の女性がアルバイト募集の紙を頼りに

現れた。最初は疎ましく思った男も、徳江

の作るあんの美味しさに心が絆され、あん

作りに真剣に向き合う様になる。やがてそ

の店のどら焼きは評判となり行列も出来る

くらいの繁盛店となるが、徳江の哀しくも

壮絶な過去を理由に徳江も男もその居場所

を奪われ、、、

 

という様なお話し。

僕はこの映画を最初に観た時に、

 

「河瀬さんってこんな映画も撮れるんだ」

 

と驚きながらも感動し、以前の映画も見直

すきっかけになったりした。

 

 

これだけ映画が面白いと原作も読んでみた

いなと原作本は買ってあったんだけど中々

読む機会が無かったのが、今回体調を崩し

て休んだ時間で読むことが出来た。

 

これも偶々、日曜日早朝に好きで流してい

る「こころの時代」という番組で原作者の

ドリアン助川さんを特集していた回を観た

ことも背中を押したかもしれない。

 

この番組の事や映画の話をするととても多

肢に渡って長くなるので今回は割愛して話

を進める。

 

今回僕の心に一番沁みたのが劇中の徳江が

男に宛てた手紙の一文。

 

その言葉こそが動物と対話をする動物対話

士にとっての肝の部分だなと感じたのだ。

 

実際に目で追うだけでなく、映画の科白に

耳を傾けるだけでもなく、こうしてキーで

文章をトレースすることでもう一度自分の

心にも刻んでおきたくなった。

 

 

 

天生園にいてできることのひとつに、風の

香りをかいだり、木々のざわめきに耳を傾

けたりがあります。私はもう60年もそれ

をやっています。言葉を持たないものたち

の言葉に耳をすますこと。私はそれを「聞

く」と呼んでいます。

 

小豆の顔色をよく見ること。小豆の言葉を

受け入れてあげること。例えばそれは、小

豆が見てきた雨の日や晴れの日を想像する

ことです。どんな風に吹かれて小豆がやっ

てきたのか、旅の話を聞いてあげることで

す。

 

この世にあるものすべては言葉を持ってい

ると私は信じています。

 

( ドリアン助川 著 「あん」より)

 

 

 

原作を読み、何度目かになる映画を見返す

とこれまでとはまた違った感動を覚えるこ

とが出来た。

 

動物対話士とは表現者であらねばならない

と確信して活動しているので、この科白に

記された「感受すること」を大切にこれか

らも生きていこうと思えた休みになった。