先日実家にいる時に兄宛に北海道からクール宅急便でカニが届いた。

 

聞いてみると兄は、北海道のとある市町村にふるさと納税をしてその返礼としてそのカニを受け取ったようだった。

 

ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に、寄附額のうち2,000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度であり、その御礼として各自治体から地元の特産物などを中心に返礼品が送られてくるのが一般的とされる。

 

分かりやすく言うと、私たち日本国民は所得税を国に収め、住民税を地方自治体に収める義務があるわけだが、これら所得税と住民税の両方を希望する地方自治体に収めることが出来るという制度である。

 

このふるさと納税をすることにより各都道府県の地方自治体は全国に散らばった地方出身者から税金を直接集めることが出来る。

 

例えば東京都などはそのほとんどが地方出身者だが、東京都で住み仕事をしている者は東京都に税金を収めているため東京都だけがどんどん財政的に裕福になり、その反面地方都市が財政的に貧しくなっていくという問題がある。

 

しかしながらこの制度により地方自治体は財政を賄うことができ、国民も自身のふるさとに税金を収めることにより故郷を支えることが出来る。更に返礼品もその地方独自の産品を使用することが多いため地元の企業がその恩恵を受けることになる。良いことばかりなのだ。

 

しかしそれを気に食わないとして阻止するために地方自治体との間で訴訟を繰り返している者たちがいる。それが霞が関の総務省の役人たちだ。

 

所得税は本来の性質は国税であるため国が徴収するものである。しかしながらこの制度の下では所得税がそのまま地方自治体に届けられることになる。それが気に食わないとして総務省は何度も大阪の泉佐野市相手に地方交付金を大幅に減額をしたりして嫌がらせを続け訴訟問題が続いてきている。泉佐野市はこのふるさと納税で税収が大幅に増えているからだ。

 

実家の兄の場合は北海道が彼の故郷でも何でもないのだが、単に返礼品のカニ欲しさに故郷でもない北海道にふるさと納税をしているわけだが、個人的にはなんとも言えない複雑な心境であるがそれについて今回私はどうのこうの言うつもりもない。

 

 

霞が関の官僚による悪行は財務省だけではなく、前述の通りこの総務省も悪質である。

 

このふるさと納税の仕組みは本来は国を経由する所得税を国民から地方自治体に直行で届ける、いわば国の中央を中抜きする仕組みである。これにより中央の官僚は税金で私腹を肥やすことが出来なくなるため彼らに取っては死活問題なのだ。

 

彼らはこの制度を潰そうと、なりふり構わず地方自治体を締め上げに来ている。ここまで来ると欲にまみれ狂った暴君のようだとしか言いようがない。

 

幼稚園からお受験をし、小中一貫校に進学したあと東京大学に合格して高級官僚となり、とことんまで国民の税金で私腹を肥やすという彼らの念願の夢が実現される。それは彼らと言うよりは彼らの親の念願と言ったほうが良いのかもしれない。

 

国民にとって良い制度を考えれば考えるほど霞が関の官僚と永田町の政治家がそれを潰しに来る。

 

最近のネット社会では彼らのその悪行が白日の下に晒されてきているが、現在の社会の制度ではガチガチに固められているため分かっていながらそれを変えることが出来ない。

 

選挙の投票に行っても自民党か公明党しか候補がおらず、その他の野党はあるがその中身を調べると彼らは論外で終わっていたりする。一票を投じるにふさわしい候補者もいない地域も多い。

 

ふるさとでなくても東北の大震災で苦しんでいる福島県などに納税し、彼ら地域の海産業を応援することも出来るのだから使い方次第なのだが。

 

それも許さぬと既得権益にしがみつき国民の税金で私腹を肥やす強欲な役人の姿は見るに耐えない。

 

 

 

 

 

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