「僕は▲人の女の子なんて好きじゃない。

だって、お母さんのこと思い出してしまうから。


アジア人、黒人、白人、何だって良いけど、--人の子だけはごめんだね。」


そういう彼は▲人。今まで、自分の国の女の子だけは絶対やだなんて言った男の子には会ったことがなかった。▲人の彼セルゲイは面白おかしく表現してたけど、何だかすごく悲しさを感じた。彼のおどけた仕草に皆はショックを受けながらも笑っていたけど。


もう既に彼は8パイント(1パイントは568ml)飲んでいた。平日は勉強があるから飲まない人らしい。


ある週末のパーティで、私は友達のフラットに来ていた。そう、初め彼が私たちのいたダイニングルームに入ってきた時、別の男の子ジョンの出身地を聞いて、


セルゲイ:「ああ、そこはカジノと▲人売春婦で有名だね」


ジョン:「それ以外にも有名なものあるよ!」


セルゲイ:「いや、カジノと▲人売春婦だね」


というやり取りを聞いて、傍にいた私は、何だか驚きとともに失礼だなあと思って、やけになる感じで、


私:「▲人の娼婦なんて、どこにだっているじゃん」


と、ジョークで言ってしまった。


セルゲイ:「俺、▲人なんだけど」


私:(し、しまった・・・!!!)「私が言いたかったのは、▲人とか日本人とか国籍にかかわらず、娼婦は世界中どこにでもいるってことだよ。 娼婦って、世の中で一番長く続いている職業だって言われてるくらいだし、目新しいことでもないよ。どこにでもいるし。」(・・・ああああ・・・・もうとってつけたような感じ) 


その後、何故かセルゲイが▲人の子とは絶対付き合いたくないと言った。


セルゲイ:「▲人の子は、見た目ですぐわかるんだ。ファッションとか。」


私:「・・・じゃあ、▲人の子で、海外とかで育った子とかは、どうなの? だって、服装とか性格とか異なるかもしれないし。あと、ミックスされた子とか?」


セルゲイ:「・・・。で、でも、--人の子は嫌なんだ。」


その後彼がきっと複雑な環境で育ったのかもしれないということを感じた。それとは関係ないことだが、彼はイギリスでも、アメリカでも、ドイツでも暮らしたことがあった。彼は面白おかしくこう言った。


「アメリカにいたときには、イギリス訛りがあるって言われた。


イギリスにいる時にはアメリカ訛りがあるって言われる。


ドイツにいる時には▲訛りがあるって言われる。


▲にいるときにはドイツ訛りがあるって言われる。」


私も、もともとアメリカ英語だったので(もちろん日本語訛りがベースだとは思いますが)、上二つは感じたことはあったけど、友達情報により、今流行(?)のTransatlantic Englishということで手を打っている(?)。Transatlantic Englishとは、イギリス英語とアメリカ英語が混ざった感じです。イギリスでも、アメリカで教育を受けて戻ってくる人がいるので、混ざってしまったりするのです。


じゃあ、彼は・・・? でも、確かに、ずーっとずーっと言われ続けると、うんざりする気持ちもわかる。


きっと、この日、飲みすぎたんだろうなあ・・・。でも、とっても切ない気持ちになった。パーティ自体は楽しかったけど。


教訓:うっかり意図せず差別者にならないようにしたい。


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