8月21日、グローバルキッズDoer育成プログラム企画の一環で上海のビジターと、東京チルドレンズガーデンを見学してきました。
上海で幼稚園、保育園の展開を事業計画されているクライアントより都内の幼稚園・保育園でレッジョ・エミリア・アプローチを取り入れている施設の見学依頼を受け、都内7~8件リサーチ。
その中で、今年4月に開園した「東京チルドレンズガーデン」を訪問させていただきました。
東京チルドレンズガーデンは、五反田の閑静な住宅内の一角にあります。
総面積は300㎡、児童定員は18名、保育士5名です。
見学中、ご対応していただいた理事長、園長先生ともに、大変熱心に園の想い、様子をお話しいただきました。
レッジョエミリアアプローチとは
〜子供の一人ひとりの個性を尊重する〜
「レッジョ・エミリア・アプローチ」とは、イタリアの都市レッジョ・エミリア市発祥の幼児教育です。子供一人ひとりの個性を尊重し創造的体験をとおして個々の個性を最大限に引き出す方法です。それにより子どもの表現力やコミュニケーション能力、探究心、考える力などを養う事を目的としています。
特徴1 プロジェクト活動
特徴の一つに「プロジェクト活動」という保育の取り組みがあります。これは1つのテーマを、数日から数か月かけて少人数で行われます。子どもたちや保育士、保護者が一体となって掘り下げていく活動です。子供たちが話し合いながら進め、それにより自分の考えを主張することや周りの意見を聞いて話し合って進める協調性が身に付きます。時には思い通りにならない事から自分の気持ちを調整する力が育ちます。
特徴2 創造性を育む環境
美術に関するプロフェッショナルスタッフと共に子供の創造的活動を支援します。
自由に使えるアトリエのような場所を用意しマテリアルとして自然の葉っぱや小石等色々な物を使用して自由な発想で表現活動をします。
特徴3 ドキュメンテーション
子供の活動や会話などの様子を動画や写真として記録し、誰もが目にすることができる場所を展示する取り組みです。
それにより子供たちにとっても、次の学びに活かされ振り返りを行うきっかけになります。
保育者や親たちにとっても一緒に記録をとることでも活動に参加することが出来、子供への成長を考え理解を深めることが出来ます。
レッジョエミリアアプローチでは、子供と大人との関わり合いの中で教えるのではなく共に成長する事をとても大切に考えています 子供たちはその中で表現力を養い、自主性と協調性を育んでゆきます。
見学を終えて
イタリアの教育思想「レッジョ・エミリア・アプローチ」を通して、国境を越え、真の教育者たちがつながるセッションでした。
今後、上海も参加して国際的広がる「共育」活動の、イニシャルの場を企画できたことを大変嬉しく思います。
教育 ≠ Education
アジアの教育と西洋のEducationは、同じものでない。
アジアの教育の思想は、「先生(先を生きる人)」が教えを説き育てる。一方、西洋のEducationの語源の由来は,ラテン語のe-(外へ)+ducere(導く)というもの。「子どもに内在する可能性を引き出し学ばせる」という思想。
東京チルドレンズガーデンが、18人の幼児と5人の先生にこだわるのも、一人一人と密にかかわるための構成だそうです。
社会環境の変化、多様な働き方に対応できる人材育成とは?
私たちの環境は変化し続け、国内の状況は高齢化、少子化が加速しています。私たちの子供達が10年後迎える社会はさらに変化を続け、次世代のワークライフの6割は今ない職業に就くと言われています。
今の大人たちが次世代へできることは教えでなく、変革の中共に育つ「共育」です。
定期的なワークショップを開催して共育のための情報交換
国籍・年齢等多様性の社会の中、アジリティー力(多様性対応能力)を身につけ、個性と創造性豊かな"Doer(行動する人)”を育てる活動を開催しています。