仕事への取り組みの姿勢は、社員によって様々で、どんどん自発的に動く社員もいれば、依頼した仕事はこなすけれど、支持をしなければ動かない受け身な社員もいます。

自発的に行動する社員は、例えば自分の担当している仕事で、問題があればそれに対して解決をするだけでなく、積極的に改善の仕組みを提案し取り組んでいき、自分から仕事の範囲を広げ行動をとっていきます。
一方、受け身の社員は、担当している仕事に対して積極的に取り組む姿勢がなく、言われた事をこなすだけで、やる気が見えない。
何度となく、その仕事の重要性や社員への期待を伝えても、本人のモチベーションにはつながらず、仕事に対して受け身である。
他にしたい仕事はあるか質問しても「特にありません」という答えが返ってくるだけで、主張もやりたい事もない。

受け身な社員を変えるには、どうすればいいのでしょう??

◼ ここが違う!? 自発的な行動の人 vs 受け身な行動の人

例えば、自発的な行動の人受身な行動の人に、同じ言葉で仕事の依頼を伝えた時、返ってくる言葉は、

「ここまでやってみます」と仕事範囲を提案する vs 「やってみます」ととりあえず受ける

「これX月X日まででいいですか?」と期限を確認する vs 「いつまでですか?」と聞く

課題を上げて提案をする vs 課題を言われて「やります」と言う

自発的に動く社員と受け身の社員の行動の違いとしてまず見極めたい点は、返ってくる言葉に耳を傾けよく聞き、「何をする(What)」「いつまで(When)」「どのように(How to)」を本人が決めて回答するか、しないかです。

受け身の社員は、言われたらとりあえず「やります」と答えてしまうため、いざ行動しようとすると、「何を」「いつまでに」「どのようにするのか」が自分の思っていたこととのギャップや、思い違いに気がつき、フラストレーションを感じます。
それが積み重なると、仕事に対してやる気が失せたり、あなたとの信頼関係が薄れてしまうことにも。。。

◼ 受け身の社員には3つの質問で双方向コミュニケーション!

仕事を依頼するとき、必ず「What」「When」「How to」の3つの質問をセットにして双方向のコミュニケーションを図ることで、受け身の社員が仕事の範囲、期限、どのようにやるか自分のペースを自分の言葉で伝えることができます。
あなたと社員の双方の認識が図れる(コミットメント)と、社員は行動をとりやすくなります。


例えばゴールがないマラソンでは、選手はどこをどう走ればいいのかわからないのと同様、受け身な社員は仕事の範囲の確認なく、自分のペースでいつまでにやれるか、疑問を持ったまま行動を取ろうとするので、自分から動けないのです。
“そのため支持されないと行動をとらいないなぁ“とあなたは感じるのです。
そう感じたら、もう一歩コミュニケーションに工夫をすれば、大丈夫!

あなたが、受け身の社員と感じるのは、自発的に行動できる人と同じコミュニケーションを受け身の社員に投げかけてしまっているからです。
コミュニケーションを工夫してみましょう。

◼ 受け身の社員が自発的に動くようになるポイント 3つ

① 相手の言葉で話せるように、聞き上手になる。ここでいう聞き上手は「Active Listening」です。
アテンションを引いているよという視線
オープンクエッションを使う
相手の言葉・意見を理解することに焦点を当てる
相手が具体的に決めるように質問する
気持ちを聞く(安心度、不安度等)

②「自分で決める」から「自分で動く」というサイクルを作る

③「Why」は極力使わない。(相手は詰問に感じる場合があり、その話し合い事態が失敗してしまうこともるので気をつけてください。)

◼ 行動に変化が見えてきたら、ストレッチアサイメント

双方向のコミュニケーションで相手と言葉のキャッチボールのリズムが取れ、その社員の自発的な行動が見えてきたら、仕事の範囲を広げたりペースを上げていってください。
もし、行動の変化が見えてきた社員が「無理」「出来ない」「難しい」という言葉を発した時は、その課題についてはやり方や期限の制限を外して「チャレンジしてみない?」と問いかけて様子をみてください。

自分で少しずつ行動が取れてきた社員をランナーに例えるなら、短距離は走れるようになったけれどフルマラソンに出場したことがない選手のようなものです。
「フルマラソンに出場してみない?」とストレッチアサイメントを与えてみて、もし相手が「いきなりフルマラソンは無理、出来ない」と答えたのなら、「完走しなくてもいいからフルマラソンに参加してみるのはどう?」というように。
「ハワイのフルマラソンなら、景色を楽しみながらできそうでいいかもね」
「地元のフルマラソンで皆と楽しみながらやってみたい」
このように、相手は参加することをイメージして話が進みます。

「無理、できない」という考えは自分の思考にブレーキをかけてしまいます。
制限を作らない質問をすると、相手はイメージを描き、その先の考えが広がります。
つまり、ストレッチアサイメントを依頼するときは制限をはずした質問をすると相手は考えが広がります。
「出来る出来ないは関係ないとしたら」
「失敗したとしてもバックアップするから」
というように、質問の冒頭に制限をはずして話してみて下さい。


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