障害のある娘、18歳を迎えて初めての選挙があります。

肢体不自由、会話も充分にできないので、選挙は難しいかな…
でもこの子の人生で1度でもこの大切な選挙に参加するという権利を行使したい…と思いました。
娘もこの市で一生懸命生きています。
この市の未来を託す市長選挙に娘の1票も…と。

不安はありました。
でも以前、支援学校に宇部市選挙管理委員会の方々が来て18歳を迎える生徒向けに、
選挙のやり方のご指導をされる授業があった事や、
選挙管理委員会の方に、障害のある人はどのよう選挙したらよいのかを聞いて出来そうだと判断した事、
選挙の前に娘に候補者の性別や名前など話してあらかじめ気持ちを整えておいた事など準備して、
比較的混んでいない時間帯に期日前投票へ行ってきました。

投票は保護者(私)の介助ではなく、選挙管理委員の方(だと思う)が、車椅子を押してくださる方と
投票用紙を書いてくださる方の2名がお手伝いしてくださいました。

とてもご親切でお優しく、娘は緊張していましたが、
少しして2人の候補者から「こっち」と指差しで選び、
それを介助の方が投票用紙に書いて、投票して下さいました。

職員の方は
「よくきてくれたね、ありがとうございました」と娘に優しくお声かけして下さいました。
娘の人生で初めての投票が無事終わりました。

選挙で感動したのは初めてでした。

こんなに1票を投じる事に、重く深くそして温かい気持ちになったのは最初で最後かも知れません。

重症仮死の状態で生まれ、
障害が残り、山あり谷あり
あれから18年が経ち
その子が市民の1人として
自分の1票を投じた事に、
それも温かいお手伝いをいただきながら投じた事に
本当に胸が熱くなりました。

支援学校に来て選挙についてご指導くださった方々や
学校の先生方が、生徒会の選挙などでも、学び経験させて下さっていた事、
また当日お優しくサポートして下さった職員の方々…とみなさまのおかげでスムーズに選挙ができました。
心から御礼申し上げます。

よりよい宇部市の未来に1票投じる事が出来て本当に嬉しかったです。
本当に本当にありがとうございました。