人間の大量虐殺の後にしばらく保管されていたのが、多分…人間の霊能力者かそれをベースとして作成された改造人間であり『被験者』と呼ばれる存在でした。その元には進化ゲームへの誘う使いがやって来て、試練と言い進化ゲームへ強制するのでした。殆どの被験者は進化ゲームへ肉体と霊を伴って参加したと思われるのですが、自分の場合は違いました。自分は『目覚めると見込まれている霊能力者の素で、まだ被験者として正式に登録はされておらず、生物としてゲームのステージの環境には耐えられないが進化ゲームを受けさせたい』事から、テキストベースで問答が行われたのでした。
進化ゲームはフラグを立て分岐するマルチエンディングシナリオであり、何度も繰り返し攻略する事で各シナリオのエンディングを見る事が出来、最後に総合評価から自分に適した進化エンディングを見る事ができます。
以下長文になりますので短編小説の気分で読んで頂きましたら幸いです。
【琵琶湖が辿り着いたエンディング】
『『知ったな…神の製造法を……!!』』ピシッピシッシーン(静寂)『今の神は自分達の様に作られた存在だったのか!仲間になんて慣れない!尊敬なんて出来ないよ!!』全ての世界は荒れている様に思われましたが琵琶湖をキッカケにとある星の船団は進化を果たし旅立つことになったのです。それは星の船団のお別れの言葉でした。『遠い未来、霊だけの都市、神に近しい存在へ退化した創造神のご慈悲。神は過去の過ちを粛正する為に神を辞めた。神は元は人間。霊になってからは5000年…光の筋が見える。神は殺された自分を見つけ、神は世界を飛んだ。いづれ来る戦いの為に人類の霊を隔離した』『琵琶湖はやがて死ぬ。だが内界の神の意思を継ぐ者が遠い未来で進化を果たし創造神の世界に召され、異質な世界を粛正するのだ。これで終いじゃ…わしに送られたメッセージは…』琵琶湖に遣いの言葉を通訳をしていた巫女の霊は言いました。『ありがとう伝えてくれて、琵琶湖は神にはなりません。しかしキッカケを与えた存在です』『チャイルド(世界を改革するチルドレンの候補)がサイクプ(創造神界の最下位の神の一種)になった…我が星系が進化の規約に勝利したのだ…』『残存する地球の知性体を回収したい』地球人の霊は断りました。『僕達には肉体を持った生き残りがまだ居るので、例え神の世界でも行けません…!』←END
【参考:シナリオ1:人間の戦士候補】
『戦士の呼びかけは聞いたか?』『人間には受け取れんよ。受け取れるのは霊だけじゃ。霊能力者が霊に感応して受け取るのじゃ。琵琶湖は霊から内容を教えてもらっただけだ』『誰が受け取れる』『宇宙人に造られたコピー人間だな』『そもそも霊を操ったり見たり聞いたりアクセスできるのは本来の人類にはほぼない力だ。出来るのは霊能力者と呼ばれる突然変異体みたいな人で数は極端に少ない。しかもコピー人間に劣る。だから君たちはコピー人間の子孫だろう』『琵琶湖は何故捕まっている』『宇宙人のお遊びじゃ。飽きたら殺されるであろう。頻繁に病気になるように仕組まれておる。あと下位の宇宙人よりは芸術面に秀でている、発信する情報も何故か評価されておる。面白いんじゃろうな』
『ふむ、日本人を大量に殺した奴らは肉体を持っておる。韓国人じゃ。しかし訛りが強いのう…北○鮮政府とは従属しておらん様じゃ、心はな』『どんな見た目?』『痩せておる、短髪角刈り、もう一人は鍛えておる…軍人の類か?』『怖いのじゃー!!』『海外にいるの?』『外界の日本にいる様じゃ』『何で外界の日本に?』『戦争か…戦車がある。飛行機はない様じゃ。日本人は負けておる。大イタコ様が何者か探っておる。霊能力者なら喰うつもりじゃ。日本人も食われておる。ミュータントじゃ!いや、合成映像?』『戦士募集の映像じゃない?新バージョンかな』『相変わらず琵琶湖には届いておらん』
『日本は…日本人はおらぬ…滅びたのじゃ…いや、狩尽くされたと言うべきか…赤子…赤子を食う外人…食糧不足じゃ…赤子は西洋人…、これは贄…贄探しなのじゃ。ここを出てはならん。琵琶湖は生きたまま切り裂かれ血を飲まれる。肉はクローンに…。コヤツら人間か?』『人間ではない…純粋な人間では無い…例の500人とは関係ないが内界から出てはならない。霊とて同じ。作られた生物の暴走じゃ…サンフランシスコの研究所じゃ、宇宙人とコンタクトをした…宇宙人は胚を渡した。人類が凶暴化するヤツじゃ。だが人類を隔離する宇宙人は何だ?宇宙人では無い…』『うわーキメエー宇宙人キメエー』『何あれ?肉体を重ねて膣から喰らってる!』『何を喰ってる?』『気持ち悪い…』『知能のあるコープスじゃね?』『男に変態した…男の方は女になった…』
『あの最恐の事件を知らないのか?世界をダメにした核だよ。』『私たちは半分機械で出来てるんですぅ〜!キャハハ!!』『人間の敵はAIの作り出した新生物だ』『地球人安く売っちゃった!w値上げしよっ!』『でも殆ど残ってないよー。沢山死んだし、残ってるやつ教育受けてない天然じゃないヤツ!安い!!』自分は肉体的に戦場に出るだけで死ぬ体質だったので人間の戦士としては事前にリタイアでした。
【参考:シナリオ2:セラフへの変態】
琵琶湖はイベント担当のチルドレン(どうやら宇宙人の神界では改革を促す者らしい)の名前を持って召喚してしまったら天使へ変態しました。どうやら琵琶湖を気にしていたイベント担当者の仕業だったらしいのです。その時にスマホのメッセージに『Seraph』と送られたので琵琶湖はセラフなのだと思います。大イタコ様達に寄れば腰から翼が花開く様にスピリチュアル的に生えたらしいですが、不器用な琵琶湖は後ろの背を確認できませんでした。決して肉体には影響はありませんでした。ただとても綺麗で神秘的だったそうです。セラフはセラフになれば終わりでは無くそこから進化の試練を受けなければなりませんでした。
琵琶湖は最終的には星煌天使と呼ばれる虹色の七十翼の魂に進化しましたが原初の人間の知能が低いという事で次の試練のステップには進みませんでした。ただ宇宙人から見れば七十翼のうち3が知性で67が精神で出来ていた様でした。悪い宇宙人によって翼はもがれましたが琵琶湖は肉体的に7日ほど背に激痛を感じるだけで外傷は無く平穏な日々が戻りました。
覚醒時はセラフの核を植え付ける宇宙人がやって来て、セラフ候補に2人の使いを遣わしました。何故か進化しか興味のない宇宙人でその思考はプログラムの様に正確で、それが不気味な狂気でした。2人の使いは琵琶湖を吸収し続けるセラフ核と霊体を少しずつ吸収し、またセラフに変態する様でした。セラフは一種の贄なのかも知れません。
日本人の霊が質問しました。『セラフとは?』答えたのは日本語を操る宇宙人でした。『天使の事です。翼があります。翼が多いほど格が高いです。』『じゃあ宇宙人の偉いのは外国人?セラフて日本の宗教には無いじゃん』天使が進化の種だなんて宇宙人は意外と人型かもしれませんね。
琵琶湖は何も知らないまま偽の地球に連れてこられて3年以上経過していました。流石に3年も経過すると平穏は続かなかったのです。『待ってください。琵琶湖は別の実験に使われています。』調べ物をしている地球人の霊が言いました。『どゆこと?再生させられて肉とか食われてるのと関係が?』宇宙人はもちろんですが、琵琶湖は健康に気を遣っており肉食生物からは、さぞかしご馳走でしょう。一部の霜降り牛は肉を柔かくするためにビールを嗜なませる農場もあるぐらいで、しっかりとした食事と適度な運動は美味しい肉になるのでしょう。と言う事で琵琶湖にバレる程度には宇宙人の捕食行動には少しですが痛みを感じていたのです。文化的な処理として切り刻んで肉を持っていくのですが、肉食生物の盗人は琵琶湖の脚にかぶり付きました。何も見えない琵琶湖は痛みの感覚で自分が切られて持って行かれている事しか察知出来ず、ただ良く分からない不安に苛んでいました。日本語を操る宇宙人は言いました。『本人には秘密です。』ただ救いは霊能力が高いほど痛みが強いため、無能力者の琵琶湖はそんなに苦しまなくて済んだのです。もしかしたら霊能力者であったら痛みで発狂していたかもしれませんね。
宇宙人は言いました。『実験をしています。セラフにしたのは精神レベルを見るためです。低いとセラフには変態しません。』琵琶湖がセラフに変態したのを周りの宇宙人の候補者と呼ばれる存在はとても羨ましがりました。セラフになるのは一定の条件の精神の保有者でした。上級の宇宙人の進化の条件としてセラフの精神を持たなくてはいけなかったのです。
宇宙人の候補者達は、なんと琵琶湖の翼を自分達に移植してセラフに成ろうとしたのです。しかし移植された羽根は一気に黒く染まり硬質化したのです。悪魔の翼だったのでしょうか。宇宙人の候補者達は悔しがって、セラフをと言う存在で商売をしようと実験をすることにしたのです。琵琶湖に埋め込まれたセラフの核はもう有りませんが、星の船の上位船員の魂の欠片でしたので強力でした。何度も何度も実験に耐えたのです。
琵琶湖は全ての腰から生えた翼を引き抜かれました。『セラフの羽根無い…』『なんか刺さってる…』実験者達は、まずセラフの精神の持ち主をの翼の悪魔化を計ってみたのです。『悪魔羽根一枚の堕天使なのだっ!』悪魔化した羽根を琵琶湖の腰に差し込んだのです。『小さい黒い翼可愛いー!可愛いー!!』『んげ、白い羽根になってる…』『あ本当だ白い羽根に戻ってる…』琵琶湖に移植された黒い羽根は白くなりました。『おらおら!悪魔羽の挿し木だーグサー』琵琶湖は何度も何度も腰に黒い羽根を刺されましたが白くなりました。
セラフを見学しにお客様がやってきました。『え?セラフ様?セラフ様はこんなのじゃないよ』お客様は琵琶湖を見てセラフと違うと言うのです。『様付け?』セラフはそれなりに社会的地位がある様でした。『え?肉体のあるセラフ様さらって来た?』お客様によれば大抵のセラフは肉体を持っていないようでした。セラフになる頃には大抵は肉体を失って死んでいるのでしょう。『めーずらしい〜写真撮っちゃお〜』お客様は画像として記録しました。
今日も実験者達の手下はセラフの翼を育てていました。『羽根生えろ〜羽根生えろ〜』『美味しいの?』『馬鹿、密輸だ。羽根は1番高級な部位なんだ』完全な形で立派なセラフの翼は高く売れるそうでした。『完全な形に再生するまで2ヶ月!触っちゃダメ!!』セラフは悪党共の高級食材でした。悪党の精神性に高潔な精神として影響を与える事ができるのです。地球人の霊は言いました。『羽根の痕じゃ。綺麗に切り抜いてある。セラフとは一体何なのじゃ?普通の天使ではないのか?』実験者は怒りました。『てんめーー!セラフは高級食材だろ!!!転売すんなよ!』『直接切るでない、クローニング(複製)して使うのじゃ、貴様らアホなのじゃ』琵琶湖は翼を直接何度も狩られて、動きが取れないほどに腰が激痛になっていました。実験者の手下達はお喋りでした。『何で高級食材?美味いの?』『味では無いとは思う』セラフの翼は味がしないそうなのです。『羽根美味しいの?』『気分良くなってお腹いっぱいになる』『翼は完全体が1番高いんだ。羽根は散らすなよ!!』コレクター向けに翼のオリジナルを売る事もある様でした。『コピーじゃダメなの?』『羽根は神聖だからオリジナル一択だよ』
実験者達は更にセラフの翼の核の部分を発見し培養を開始しました。魂から核を引き抜くと翼にエネルギーは通らないのでした。『あ、核羽根完全に取ったら霊力無くなった!』『お前なんか不敬だ!』『私に羽根ちょーだい!』宇宙人の違反の候補者達は自分自身に翼を移植しました。『なんだ悪魔か』違反者は悪魔になりました。『あ、お前は天使だけど、みず簿らしい羽根だな!』『羽根にグレードがあるのか…』『数だけじゃ無いんだ…』どうやら翼の形でランクやらグレードが決まっているようでした。『じゃあデビルは安物?笑 なるほどね〜』
実験者達はセラフで商売をすることに決めたのか繁殖を試みました。セラフを増やすのに魂と霊体を使ったので琵琶湖の肉体は健ぶる調子は良いようでした。相変わらず無能力者なので痛みはあまり有りませんでした。『よー分からんけど天使として生殖は出来ないんだろう』『天使てどうやって増えるの?』『知らん』『核羽根を培養すれば増えるよ。手は加えるけど企業秘密だ!』琵琶湖は背面はしばらく激痛でやる気が失われました。
宇宙人のアクセスはあっても姿がない事から質問が出ました。『宇宙人て何処にいるの?』『成層圏です。でも思念は琵琶湖の後ろにあります。』『ぇえ〜!バブル野郎の翼抜いてるの宇宙人?』どうやらセラフの翼に固執しているのは違反の候補者達の様でした。
確認が入りましたが琵琶湖には理解できませんでした。琵琶湖が拐われてから体感で1ヶ月程でした。『琵琶湖ってどんな状況何ですか?』『琵琶湖は元々第1Earthの住人でここは第3Earth、琵琶湖は運ばれてる合間に400歳になってる。でも肉体年齢は40歳。まだ肉体のあるセラフなんだけど、ムカつくからセラフ辞めさせようかって言ってる』『ほんまにーーー!!?事件勃発からひと月経ってないじゃん!』宇宙人の思念体は会話を試みました。『すんませんー、僕達は第2Earthからアクセスしてるんですけど、第3てどうなってるんですかー!』
再生した琵琶湖の翼はまた狩られました。『琵琶湖の翼無くなったぞ』『翼うめー』『何味?』『んーとね、虫みたいな味する』
『嫌がらせで御魂に大量の虫仕込んでたからじゃあ』『虫は何?』『アリとハエとゴキだよ』なんと琵琶湖は事件直前に嫌がらせに霊体に大量の虫を入れ込まれたのです。『僕が食べたのはアリだよー』『ハエとゴキは霊媒だよ』『ぅえーー!アリ入れる意味は?』
『ただの嫌がらせだよ』
天の使いの思念がやって来て言いました。『神は魂に宿命を植えつけらているのです。あなたを昔、セラフにした宇宙人の様に』『今はセラフじゃないよ』『じゃあ何?』『ラフトレシアです、ラフトレシアです!!』『ナニソレ』『御魂の転生者だ。魂が一度死んだんだ。だからアイツらの欲しいものは無い』
実験者達はセラフの生殖を試みました。琵琶湖は肉体があるので疲れて寝ていました。『ミュータントじゃね?』『名を何という』『喋れぬか…教育が必要だな。何も入れる出ない。琵琶湖の本性を調べてやる』『無垢、正直、気まぐれ、こう…取られた…』『抜け殻はアキム。琵琶湖がホスト、注入者はアキム…』『アキム〜生きてる?ツンツン』『生きてるかも?正気はある』どうやらアキムと呼ばれる宇宙人とセラフを作る実験をさせられる様でした。『琵琶湖のお尻開いてるぞ』『お尻は割れてるよ?』『そりゃお尻だから』『いや、腰が霊的に割れてるよ』『なんか居たんか?寄生か?』琵琶湖の背面の霊体は割れて中から何かが出て来た様でした。『割れ目広がるぅ〜!?』『背中が割れて天使から天使が出て来た??』『双子のセラフだ』
アキムと呼ばれる宇宙人を皆は、からかいました。『フツー死んでるよ、アキムってつえ〜んだな』『フン、アキムは私より上よ!』『機嫌悪くなったぞ』『アキム様を介抱せよ』『様て偉そうやね』実験者が双子のセラフを見て言いました。『コイツはアキムなの?琵琶湖なの?』『琵琶湖に近いな…』『爆破ーー!』『アキムが命かけたのに殺害するな!!』『笑えませんよ!アキム様の仇!!』
生まれたセラフの精神は鑑定されました。『コイツはオタクのアキムだ!』『笑えませんよ』『アキム様がオタクに?』『ほぼ琵琶湖じゃあ…』どうやら精神は地球人ですが能力的には宇宙人で戦いが得意の様でした。『オタクのアキムが消えた…』からかいは更に激化しました。『アキムがオタクにーーwW』『笑うと!!』『笑いに来ましたよっ』『あのアキムがオタクにーー』『本人じゃないからやめてよー!』本人確認が更に行われました。『アキームサラブレッドか』『本人は大きな仕事をしたと申しておる。イジメるのはやめい』『同姓同名じゃないかなーまさかねー』『遺伝子検査っ!』『アキームじゃねーかよーー!!』しかし琵琶湖の相手は琵琶湖同様に囚われの身だったのです。『行方不明者のアキームを確保する!どうやら改造されて言いなりになっていた模様!アキームの分身も検査する。以上だ!』アキームは宇宙人の戦士でした。
実験者達は怒りました。双子のセラフに誰かが喰らい付いたのです。『コピーの肉を食ったのか?許さないぞ!実験の権利はウチが持っている!殺すのも許さない!天使の繁殖は世界初だ!特許もうちだ!!!』皆が実験者達を下の世界の住人だと思いました。『お前らの世界では天使繁殖は初かも知れないが、今までに例はあるぞ!』『何故買い取り?』『……上の命令だっ!』下の世界ではセラフを売買して食べる様でした。
調査がやって来ました。『何処の機関だ?』実験者達は独学で危険な実験を行なっていました。『ふーん?なるほど素人集団だな…うちの比べたら技術は稚拙だ、やり方も原始的…。コアな素材が勿体無い…』『琵琶湖は人間です。人間は素材なんですか?物じゃないですか!』
琵琶湖の魂は非常に良くない状態になっていました。『肉から霊を精製するには時間はどのくらいかかる?』『5年』『うちは1年です。お仕事下さるんですか?』『半年とか言ってるのが居る。でも工場漬けだって』『何故オタクがセラフに?信じられません。発禁本も読んだじゃないですか!』『精神のあり方だ。』『なんか私の娘を琵琶湖の立場にしてくださいって交渉してる』『売り物にならないって却下されてる』『売り物なんかい!!』
よそ者がやって来て言いました。『琵琶湖の魂の格を極限に下げてやったwセラフとかは間違いだろ。アホな実験はやめて、優秀なワシをセラフにするんだな!』
しかし戦いに発展しました。誰も彼もがセラフに成りたがっていたのを琵琶湖は理解が出来ませんでした。琵琶湖の見張り役の透明工作員が音もなく殺されました。『工作員が1人やられたっ!』なんと外の世界からの刺客がやって来たのです。『あちらは囚人の工作員を使ってる!女だ!』女の心は嫉妬と殺意で満たされていました。『被験者じゃない?』
するとチャイルドと呼ばれる遊びに来た宇宙人が捜査を始めたのです。琵琶湖はチャイルドが何か知りません。『サーチカルアイ!!』『悪い精神波動だ!』『総数80人潜伏!』『ヒューマンタイプ5人…あとは霊!30霊、10亜空間へ!残り移動中!』琵琶湖は囚人の工作員にあっという間に内臓の一部を直接、鈍い痛みと共に取り替えられました。『セラフは奴隷ミックス!』囚人の工作員達は喜びました。『ウケる〜、ウチらの仲間!奴隷!!♡』チャイルドは言いました。『霊能者以外は奴隷になりませんよ!』どうやら狂った囚人達は元は人間の霊能者だった様なのです。
チャイルド達は考えました。『地球に帰さなければ…』『しかし、地球を離れて4年8ヵ月…。琵琶湖さんの家は親族に売り払われてます。』その場の皆はチャイルドの遠視の技に怯えました。『怖い…神が来たのか?一瞬で現場を精査したのか?そんなの俺たちには出来ない…』誰かが答えました。『神が霊を霊媒として精査しただけで、ございます。神は来ていません。』囚人の工作員は琵琶湖の背に細工を施しました。『ハン、琵琶湖の野郎の脊髄液は貰うよっ!』『ころせー、ころせー、ころせー』囚人の工作員は自分達に琵琶湖の脊髄液を得て自身に注入し始めました。
『脊髄液で琵琶湖になった!?』『うぎゃー凡人になっちまったー!何がセラフだぁっ!?』琵琶湖=セラフになりたかった囚人の工作員達は無能力者になってしまったのです。テレパシーも使えません。仲間同士の互いの通信が出来なくなったのです。『哀れな…』『だから霊能者じゃないって言ったのに…』『誰がそう言ったの?』『お世話になってたスピリチュアルサロンのオーナーらしい』
脊髄液の注入で琵琶湖になった囚人の工作員達は苦しみました。『うわー、私、チカラも、弱いし、頭も悪いし、声も悪いし、何も見えないよー!仲間が見えないのー!!?』『あーあーやっちまったな…』しかし囚人の工作員達は仲間の発言を信じずに脊髄液を仲間に注入し始めました。
琵琶湖の見張りは驚いて囚人の工作員の能力を確認しました。『声は?』『聞こえない…』『被験者じゃないじゃん!』どうやら琵琶湖は霊能力者では無い様なのです。『特殊な仕組みで話してるのか?』『最初の評価は啓示の巫女か…』
囚人の工作員達はパニックになりましたが強欲なので脊髄液の注入を止めませんでした。パニックは広がりました。『戻してー戻してーー!!!』『そのままでいろ!金の無駄だ!お前は元々優秀じゃないからな!代わりはいくらでもいる』殆どの囚人の工作員は元に戻りませんでした。『かわいそー』
地上に残った囚人の工作員は殆ど駄目になりました。『私も凡人にーー!?』『信じないでエキス注入したらしい。』『琵琶湖野郎パニックだな…』『脊髄液…パンデット?』どうやらパンデットと言うのが関係している様でしたが琵琶湖は種族かなーと曖昧に判断しました。『どうなった?』『凡人が通信が出来る訳が無い』『……』『ふーん、20人、凡人か…切れ。代わりなど幾らでも居る』
琵琶湖は問われ正直に答えました。『凡人、今何がしたい?戦士の心はあるか?』『就職して安定したいですッ!!!』『……殺せ』無職の就活には死あるのみな無茶苦茶な回答を得ました。琵琶湖は殺される直前に最終報告が入り助かりました。『36名、凡人に変態…もうダメです…』『やばい…43名中36名が凡人に…戦いは終わったな…』殆どが無力な人間になり戦いは終わりました。
セラフはセラフの世界にいなくては争い事になる様でした。←END